【野球】巨人、低迷打開のキーマン「2番」「二塁手」候補に挙がる選手たち

 4年ぶりの優勝を目指す巨人。ここ何年も課題となっているのが、「二塁手」と「2番打者」の存在だ。

 昨季、高橋監督はシーズン途中から三塁が本職のマギーを二塁で起用。守備に目をつぶり、三塁手の村田と併用した。打順もマギーを2番に置き破壊力を重視。ただ、重量級の選手がそろったことで機動力は低下した。

 今季は中日からゲレーロを獲得し、4番候補は決まった。一方で、「二塁手」「2番打者」の穴を埋める選手は出てくるのか。昨年からファームを指導する内田順三2軍打撃コーチに、“イチ押し”を聞いた。

 「やっぱり一番は吉川尚。去年はキャンプから故障で出遅れて、監督も見られなかった。体力的にも、劣っていた部分があった。それが、シーズンが進むにつれてだんだんと持っているものが出てきて、夏場以降は十分、1軍にトライしてほしい選手になった」。

 吉川尚はルーキーイヤーの昨季、故障でキャンプ3軍スタート。ほぼファーム暮らしだったが、10月3日のヤクルトとの最終戦でプロ初安打を含む3安打猛打賞を放ち、ドラ1の存在感を示した。

 50メートルを5秒7で走る快足の持ち主。攻撃面に課題は残されているものの、俊足を生かした広い守備範囲はチームにとってプラスとなることは間違いない。

 内田コーチも「走塁の細かい技術はまだまだ。スタートの切り方にしても、これから向上していかないといけない。ただ守備は、広島の菊池もすばしっこさがあるが、吉川も脚力があり反応してボールに行くところまで速い。それは監督も最後の試合で感じていると思う。ハードな練習をしたから、1シーズン戦う体力もできている」と太鼓判を押す。

 また、“対抗馬”として期待されるのが3年目の山本だ。内田コーチは「山本もいいよ。吉川とは特徴が違う。吉川に比べてスピードは劣っても、パンチ力はある。粘り強く、ここ一番の勝負強さもあるからね」と評価。追い込まれてもファウルで粘る、いやらしい打撃スタイル。陽岱鋼、坂本勇、長野ら積極性の光る打者が多い打線で、相手のリズムを崩す貴重な存在となりそうだ。

 球団は20日にキャンプメンバーを発表。1軍の内野手では吉川尚と山本に加えて、ドラフト5位・田中俊太、同6位の若林晃弘ら「二塁手候補」が名を連ねた。争いは熾烈(しれつ)だが、正三塁手候補・岡本のアピールが上回れば、二塁手は今季もマギーが務める可能性もある。

 「チャンスをものにできるか。実戦で自分のパフォーマンスが出るか。1シーズン、1軍にいられるようキャンプでアピールしてほしい」と内田コーチ。若手の押し上げなくして、頂点は見えてこないだろう。(デイリースポーツ・佐藤啓)

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