【サッカー】日本代表の先輩・小林祐希のアドバイス胸に、高松商が12年ぶりの勝利狙う

 第96回全国高校サッカー選手権(30日開幕)に出場する四国屈指の名門・高松商(香川)。11年ぶりに出場を果たした昨年は、1回戦で駒大高に0-1で惜しくも敗れた。2年連続23度目の出場となる今回はまず「初戦突破」に照準を絞っている。

 チームを率いるのは同校OBで就任1年目の川原寅之亮監督(44)。就任当初は「身体能力が高い選手が多いけど、みんなが同じ方向を向いてなかった」と振り返る。そんなチームが成長する一つのきっかけとなったのが今年6月、用品メーカーが実施する育成アカデミーを受講したことだった。

 特別コーチとして、オランダ1部リーグのヘーレンフェインでプレーする日本代表MF小林祐希(25)が高松商に来校。イレブンは約3時間、ゴールを奪うための動きを中心に指導を受けた。「パスのだし手と受け手のタイミングの合わせ方や、スピードの上げ方を教わった」とボランチのMF伊賀龍太郎主将(3年)。小林が持つ高いテクニックも間近で見ることができ、「小林選手は首を振って周りを見る回数がすごく多かった。自分も同じ中盤のポジションなので参考にしたい」と伊賀は話した。

 強気の発言で知られる小林から「言葉」の重要さについてもアドバイスを受けた。「もっとしゃべって、みんなで意見をぶつけ合えと言われました」とMF末久傑(3年)。川原監督は「すごい刺激になった」と小林の指導に感謝する。

 現役の日本代表戦士から貴重なレッスンを受けたチームは、一歩ずつ課題をクリアしながら成長を遂げた。県予選では2回戦の藤井学園寒川戦、準決勝の高松工芸戦と、PK戦にもつれ込む激闘を2度制す粘りを披露。決勝ではライバル・四国学院大香川西を下して全国切符をつかみ取った。「選手権で勝って、小林選手に報告したい」と伊賀主将。高松商は12年ぶりの勝利を目指し、大みそかの初戦で32度目出場の強豪・仙台育英(宮城)と対戦する。(デイリースポーツ・浜村博文)

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