【スポーツ】高校1年・西山真瑚、憧れの人・羽生の背中を追って…カナダで奮闘

 憧れの背中を追って海を渡ったフィギュアスケーターがいる。高校1年生の西山真瑚(にしやま・しんご)。今年の1月、カナダ・トロントにある「クリケットクラブ」へと練習拠点を移した。

 クリケットクラブとは、世界王者の羽生結弦(ANA)が拠点としているスポーツクラブ。前世界王者のハビエル・フェルナンデス(スペイン)も練習しているリンクだ。羽生やフェルナンデス、バンクーバー五輪金メダルのキム・ヨナら、多くのトップ選手を育てたブライアン・オーサー・コーチやトレイシー・ウィルソン・コーチから指導を受けているという。

 海を渡ってはや1年弱。現在はホームステイをしながら練習を重ねる毎日を過ごしているという。「言葉は徐々によくなっているかな。もう少しいたら、スムーズになるんじゃないかなと思う」と西山。「ひとりでいろいろしなければいけないので、(家族に支えられた)今まではラクだったな~って思います」と笑って見せた。不安も多いが、それ以上に彼の表情は充実の色が濃かった。

 小さい頃から憧れの選手は羽生結弦。指導を受けていた樋口豊コーチの勧めもあり「行きたい!行きたい!ってお願いしました」。カナダへの移籍を決断した。視線のすぐ先には羽生がいる。「羽生くんみたいになりたいなって思って、とにかくずっと見ているんです」。氷を触ってリンクに入る。滑り方やそんなしぐさにも、どことなく“羽生っぽさ”がにじみ出ているように感じるのは気のせいだろうか…。練習の合間には、羽生に疑問をぶつけることもあるという。

 出場した全日本ジュニア選手権では、ショートプログラム8位、フリー7位の合計9位。ジャンプにミスがあり、悔しさも残る結果となったが、SP・フリーともにスピンは全て最高評価のレベル4と、可能性も感じさせた。コーチ陣からは「スケーティングスキルはいいものを持っている。もっと伸ばしていこう。ジャンプも跳べるものはもっているから」と言われているという。

 海を渡れば必ず成長できるというわけではない。しかし、その覚悟を決めるというのは大きな意味を持つと思う。憧れの背中を追い続けたその先に、西山にしかできないスケートを見せてほしい。(デイリースポーツ・國島紗希)

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