【野球】息子の活躍を遠くから見つめる球界関係者

 高校野球が真っ盛りの時期を迎えている。甲子園を目指す息子の動向を気にかけているプロ野球球団の裏方さんがいる。日本ハムで選手として活躍し、現在は査定担当としてチームを支える五十嵐信一さん(57)だ。

 1981年の巨人との日本シリーズ。江川卓にバットを折られ、ピッチャーフライで最後の打者となったのが五十嵐さん。現役時代はガッツあふれるプレーでファンも多かった。長男・寛人君は山梨学院高野球部の3年生。正捕手としてチームを支え、最後の夏の甲子園を目指している。

 父・信一さんは12日のオリックス戦(京セラドーム大阪)での仕事後、山梨に向かった。球宴期間休みの15日に息子の応援に駆けつけた。かいあって、その試合の3回戦に勝利。「高校生活最後だから、悔いなくプレーしてほしい」と息子の姿を遠くから見守る。

 寛人君は、野球の遺伝子は申し分ないが、何よりも育った環境が恵まれているというべきだろうか。五十嵐さんの現役引退後に生まれたが、本人の意思で野球を始めたという。「私が名護で仕事している時、キャンプに来て、それから野球が好きになったみたいです。日本ハムが好きになって、負けると私に怒ってたりしたこともあったんですよ」と、当時を懐かしそうに振り返る。

 幼少時、裏方として働く父のキャンプを見に行った寛人君はスター選手のプレーを見て、気持ちが野球へと傾いていったと言う。新庄や稲葉。田中賢とはキャッチボールも行った。「野球が好きになる要素は十分、あったよね」。

 本格的に取り組んでからは、頭角を現し、昨年の夏の甲子園にレギュラーとして出場。将来的には父の背中を追い、プロの世界に飛び込むことも考えているという。「目標が、かなうかどうか分からないけど、厳しい目標に向かう過程の中でしっかりやることが大事」と五十嵐さん。最後の夏の経験が将来につながることを信じ、息子の活躍を遠くから見つめている。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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