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【野球】履正社出身の阪神・坂本、理不尽ルールは「全くなかった」野球漫画で一考

 阪神の本拠・甲子園球場では、19日から第89回選抜高校野球大会が開催されている。北は北海道から南は九州・熊本まで、全32校が連日、激戦を繰り広げている。

 プロ野球とはまた違ったドラマが生まれる春の選抜大会、そして夏の選手権大会。そんな高校野球を舞台にした漫画が、雑誌「モーニング」で連載されている。

 元PL学園野球部で、甲子園出場経験もあるなきぼくろ先生が描く「バトルスタディーズ」だ。モーニング公式サイトには「高校野球は汗と涙と友情だけじゃない! 甲子園に出るために、人生のすべてを懸ける高校球児たちを描く、超絶リアル野球漫画!」という紹介文が記されており、PL学園出身の緒方も「めっちゃおもしろいですね」と愛読している。

 単行本の第3巻にこんなシーンがある。悪気はないにしろ、主将のバットを無断で使用した主人公の1年生・狩野笑太郎の処遇を巡って3年生同士が対立。口頭で注意して終わらせようとした主将に対して、一部の3年生は狩野に体罰を科すべきと主張する。

 先輩のバットを無断使用することはもちろん良くないことだが、そんなむちゃなと思わずにはいられない名門野球部の厳しい規則や上下関係が、時にはユーモアを交えて描かれている。記者も高校時代は野球部に所属。当時は先輩が怖くて必死だったが、今思い返すと笑えるくらい理不尽なルールが部内に存在していた。

 近大付属高校出身で甲子園にも出場し、なきぼくろ先生に自身の似顔絵を描いてもらったことがあるという藤井彰人2軍育成コーチ(40)も、高校時代の苦労話を笑顔で話してくれた。

 「当時は部員が120、30人くらいいたかな。顔を覚えるのが大変だから、最初は電車とかで(近大付属高校の)制服姿の丸刈りがいたらとりあえずあいさつをする。それであいさつしたら剣道部の人だったとかね(笑)」

 その他には先輩が教室にいる場合、下級生はその視界に入ってはいけないため、「教室の窓側を歩くこと禁止」など、当時のエピソードをおもしろおかしく話してくれた藤井2軍育成コーチ。理不尽なルールに耐えることで精神力が身につき、野球に生かされたかの問いには「悪いけどあんまり意味がなかった」とあっさり答えた。

 一方、藤井2軍育成コーチの17歳下、履正社高校出身の坂本誠志郎捕手(23)は厳しい上下関係、理不尽なルールについて「全くなかったですね」と即答した。2年夏と3年春に甲子園出場。坂本が履正社で感じた「厳しさ」は、練習中に仲間のミスを選手同士で指摘しあうことだという。

 「(履正社の)岡田監督は(選手)自分たちでやらせるというのが指導方針。練習で誰かがミスをしたらそれは自分たちで言わないといけない」

 両者の言葉だけでは判断できないが、高校野球のあり方が時代の流れによって変わってきているのは事実。異常なまでに厳しい上下関係は必要なのか、それとも撤廃するべきか-。「バトルスタディーズ」は高校野球の真実を面白く描き、読者に問題提起をしているようにも感じる。(デイリースポーツ・山本航己)

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