【スポーツ】ワタナベジムが改装中、壁のスペースを広げる理由

 ボクシングのワタナベジムがちょっとした改装に着手した。壁面上部に歴代チャンピオンの写真パネルが飾ってあるが、そのスペースを大幅に拡大する。

 ジム最初のチャンピオンで東洋太平洋ウェルター級王者の吉野弘幸から始まり、大和武士、平野公夫、加山利治、中嶋浩、柳光和博、鳥海純、福原力也、梅津宏治、冨山浩之介、柴田明雄、川村貢治、和宇慶勇二、佐々木左之介、小野心、荒川仁人、女子では江畑佳代子。そして一回り大きいパネルは世界王者の内山高志、河野公平、田口良一、富樫直美、古川夢乃歌(ゆのか)のもの(王座名略)だ。東洋太平洋女子フライ級王者・チャオズ箕輪のパネルは製作中だ。

 渡辺均会長は「世界チャンピオンは日本や東洋も取っているし、日本と東洋を取った選手もいる。今は1枚にしていますが、これをタイトル別に分けようと思っています。内山なら東洋と世界、河野は日本、東洋、世界の3枚ですね。柳光、柴田も日本と東洋を取っている」と言う。

 ジムが14年に五反田駅東口から線路をまたいで西口に移転した際、会長の頭にこのアイデアが浮かんだという。「タイトル別に飾ってあげたいという思いがあったんです」と、ジムの貢献者たちへの感謝からだったが、最後の一押しとなった一言があった。

 「船井(龍一)が、日本タイトルマッチの会見のとき、このパネルの中に入りたいと言ったんですね。ああ、これは上を目指す選手たちの励みにもなっているんだな、と思いました」と決断した。

 パネルを飾るレール取り付け工事は完了。右にも左にもレールが走り、空きスペースは渡辺会長のプランを終えてもまだまだ余る。埋め尽くすには数十人のチャンピオンをつくらなければならない。

 さい先はいい。1月31日には荒川仁人がWBOアジアパシフィックライト級王座を、2月4日には久我勇作が日本スーパーバンタム級王座を獲得した。

 さらに2月28日には京口紘人が東洋太平洋ミニマム級暫定王座決定戦、3月22日には船井龍一が日本スーパーバンタム級王座に挑戦、4月16日には谷口が日本ミニマム級王座決定戦出場と、タイトルマッチはめじろ押し。口にこそ出さないが、渡辺会長は、ジムのカベをチャンピオンで埋め尽くすつもりなのだろう。(デイリースポーツ・津舟哲也)

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