ＩＢＦ世界スーパーバンタム級新王者に輝いた小国以載（２８）＝角海老宝石＝が１日、京都市内で一夜明け会見を行った。２２戦２２ＫＯのジョナタン・グスマン（２７）＝ドミニカ共和国＝に３回、左ボディーをめり込ませ、ダウンを奪った。打ち合いを制し、判定３－０で怪物を破る大金星を挙げた。

　進撃の巨人、赤穂浪士のコスプレなど、お笑いパフォーマンスでも盛り上げてきた男。新王者となっても、大きなめがねで知られた故塩沢ときさんを超える、超ビッグな黄金サングラスで登場。「これくらい顔が腫れ上がると思って買った。楽天通販で９００円。大きい割にはしっくり。ピコ太郎？それは頭になかった。それを言われるのは最悪パターン」と元日からノリノリトークを全開にした。

　移籍などもあり、回り道をして、プロ２１戦目で悲願達成。「実感がない。ベルトをその時点でもらったわけじゃないので。ただ京都を歩いていて、『昨日見た』って声をかけられたのでビックリ」と、まだ夢心地の様子。

　右目付近は腫れ、右手甲、左手親指付近を負傷し、動かせないほど痛みは激しい。「左は２ラウンド、右は３、４ラウンドで痛めた。（１２ラウンドは）両手が痛いし、どうなるのかと思った。８、９、１０ラウンドくらいから向こうがまたボディーを嫌がり失速したから、行けるかと思った」と激闘を振り返った。

　勝因となった３回、左ボディーでのダウンは「終わってくれと思った。めちゃめちゃ手応えがあった。練習通りのボディーだった」と特訓の成果だった。

　前日から祝福の連絡が絶えない。「連絡したことない人からも来て、分からん人に『ありがとう』って。友達がいっぱい増えた」と笑わせた。

　試合後同様、喜びより「しんどい」を連発。「（現役を）どうしようかと。まだ続くんやって。しんどい方が勝った」と、精根尽くした結果だった。

　次戦は指名挑戦権を持つ同級３位・岩佐亮佑（セレス）と初防衛戦が予定される。「僕から見て、僕は穴チャンピオン。みんな来ますよね」とおどけた。１学年下の岩佐には高校２年時、選抜大会で敗れており、雪辱のチャンス。「日本人対決なので盛り上がる。やりたくないけど、やらなきゃ」と話した。

　世界王者となってもコスプレは継続の意向。「東京でどんすべりしちゃって…。東京で進撃の巨人になった時は『ハロウィーンはきのうで終わったで』というツッコミを期待したんですけど、普通に取材が始まっちゃって。貴重な存在と言っていただけるなら、やります」と約束した。

　正月は地元の兵庫県赤穂市でゆっくり過ごす。「会長が帰ってこいと言ったら、すぐ（東京に）帰るし、言われなかったら１年でも」と故郷でゆっくり疲れを癒やす。正月にやりたいことを問われると「のんびり…、『女を抱きたい』とでも言った方がいいんかい」と小国節。王者になって会いたい人は「深田恭子。会わして下さい。好きなとこ？理由なんてありますか？ボディーに反応した」とギンギンだった。