【両角友佑の視点】カーリング女子 好機を生かす粘り強さ見せた「成長の銀」

 「北京五輪・カーリング女子・決勝、日本3-10英国」(20日、国家水泳センター)

 悔しさは残りつつも、日本初の快挙となった。女子決勝が行われ、世界ランク7位の日本は平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレが、世界ランク8位の英国に3-10で完敗。平昌五輪の3位決定戦を争った相手に第7エンドで4点を奪われるなど劣勢が続き、雪辱されたものの金メダルこそ逃したが、銀メダルは男女を通じた日本の最高成績で、2大会連続のメダル獲得となった。

  ◇  ◇

 日本のロコ・ソラーレは力を出し切った負けではないと思う。相手にプレッシャーを与える場面が普段より少なく、思うように好機をつくることができなかった。

 後攻の第2エンドで1点にとどまった。藤沢選手の1投目でハウス(円)内の英国の石2個をはじき出したが、もう少し早いタイミングで決まっていれば好機が広がった。各エンドの前半で効果的に石を動かせていれば、相手に難しいショットをさせられた可能性がある。

 思い通りに曲がらないショットのミスも目立った。石の問題なのか分からないが、第7エンドでは藤沢選手の最後のテークアウトショットがずれ、4失点につながった。

 サードの吉田知選手のショット成功率が64%と調子が出ず、藤沢選手のショットも難しくなった。英国のサードは89%と好調だっただけに苦しんだ。英国は国内の強化プログラムによって選抜された選手で構成され、バランスが良かった。ミュアヘッド選手は気負いなくプレーし、勝負強く、高い得点力を示した。

 日本は銀メダル獲得で素晴らしい大会になったと思う。中盤まで我慢して氷の状態を読み、好機を着実に生かす粘り強さに成長を見せた。国内の競争力向上も要因とはいえ、ロコ・ソラーレの努力のたまもの。活躍が継続するよう、チーム単位だけではなく、日本全体での強化が進むことが未来に向けて必要だと思う。(平昌五輪代表・両角友佑)

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