小平感動「重いな。金メダルってこういう色だったんだ」

 スピードスケート女子500メートルで優勝した小平奈緒(31)=相沢病院=が20日、平昌五輪スタジアム近くの広場で行われた式典で金メダルを授与された。日本選手団主将の小平は金メダルに「自分から見えている景色が、(98年長野五輪男子500メートル金メダル、1000メートル銅メダルの)清水(宏保)さん、(女子500メートル銅メダルの)岡崎(朋美)さんが見ていた景色と思って感動した」と、喜びを口にした。

 金メダルを授与された小平は感慨深げに言った。

 「重いなと感じた。金メダルってこういう色だったんだ」

 日本選手団の主将は表彰台に跳び乗った。日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長からメダルを首にかけられると、柔らかな笑みをたたえた。

 18日のレースから2日たって、ようやく手元に届いた栄光の証しだ。「うまく表現できないけど、これまでのワールドカップ(W杯)や世界選手権とは違う気持ちになった」と、達成感を漂わせた。

 頂点を争った親友の李相花(韓国)は銀メダルを受け取り、改めて健闘をたたえ合った。控室では名前のハングル表記を教わるなどして一層、親交を深めたという。

 会場で見守った結城匡啓コーチ(52)はまな弟子の晴れ姿に目をうるませた。式典後に、そのことを知った小平は「泣いた顔は見たことがない。見たかった」とおどけてみせ、「まずは結城先生に(金メダルを)かけたい」と感謝の思いをにじませた。

 3度目の五輪出場となった小平は今大会、初の個人種目のメダルとなる1000メートルの銀と合わせ、二つのメダルを獲得。当面の目標は、李が持つ500メートル36秒36の世界記録の更新。36秒50の自己ベストから、新たな戦いに臨んでいく。

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