小平、亡き友・住吉都さんへの思い語る「本人の前で金を報告したかった…」

 スピードスケート女子500メートルで日本女子初の金メダルを獲得した小平奈緒(31)=相沢病院=が19日、平昌のジャパンハウスで一夜明け会見を行った。

 1月に亡くなった大学時代の同級生で、ソチ五輪でともに戦った住吉都さんへの思いも語った。レース前も「正直、彼女のことは何度も何度も思い出すことが多くて、やっぱり忘れられない、考えないようにしていても、常に頭に浮かんでしまっていた」と、告白した。それでも最後に気持ちがレースに集中できたのは、関係者から、生前に住吉さんが話していた言葉を聞いたから。「生前、『奈緒が金メダルを取ったら、私が取ったのと同じだと思う』と話していたと聞いて、救われたような気持ちだった」-。

 小平と住吉さんは信州大での4年間、切磋琢磨して、お互いに成長してきた。小平は日本選手団の結団式後に取材に応じた際「大学4年間、一緒にやってきた。1番近くで一緒にやってきた仲間がこういった形になってしまい、私自身信じられない思いがあります」と、涙。「本当に信州大の入試の時から思いきりがよくて、私なんかは『落ちたら人生が決まっちゃう』って緊張してたけど、『やるしかない』って、住吉は言ってました。お互いに入学できて、1番近くで高め合いながら、スケートを極めてこれた」と、語っていた。結団式の前日に、小平は結城コーチとともに、住吉さんに最後のお別れをしてきた。その際に住吉さんの家族から『都の分までスケートを頑張って』と、伝えられていた。

 一緒に戦ってきた時代があったから、今の自分があるといえる。「こうして金メダルを取れて、本当は本人の前で金メダル取ったよと報告したかったけど、それができないのは本当に残念」。こみ上げる思いを抑えながら、思いを語った。

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