小平奈緒 悲願の金メダルは私が刻んできた時間【一問一答】
女子500メートルで小平奈緒(31)=相沢病院=が36秒94の五輪新記録で金メダルを獲得した。日本スピード女子初の快挙を達成した小平は、笑顔で「成し遂げたんだな」などと晴れやかな思いを語った。
-レースを終えて
「とてもすがすがしい気分です。すごく冷静な自分が今、ここにいる。まず、この低地のリンクで36秒という数字を見られたことが、また、この舞台で出すことができたことが本当にうれしい」
-小平選手にとって、この金メダルは。
「私が刻んできた時間だと思う」
-レースを振り返って
「出だしで(同走の)カロリナが予想以上に速かったので、『あれ、私、遅いかな』と思ったけど、スケートが体の真下に入ってくる感覚がすごく良かったので、あとはそこに任せて滑れば、そこを外さなければ、私らしいスケートができると思った」
-36秒を見たときは。
「『36秒台を』とは言ってこなかったけど、(結城)先生とやっぱり話していたものがあった。それが現実になったんだなっていう思いで、すごくうれしかった」
-その時点で勝ったと思ったか。
「これで金メダルじゃなかったら、しょうがないな、と」
-悲願の金メダルになった。
「やっぱり考えないようにしていたこともあったし、たくさんの人たちが喜んでくれる姿を見て、本当にうれしかった」
-金メダルをとって、見えた景色は。
「実際に見えた景色は涙でかすんで、はっきりと皆さんの顔が見えなかった。でも、あ~、私は成し遂げたんだなという気持ちでいた」
-500メートル(自己ベストは36秒50)を極めることはできたか。
「タイムはまだまだ目指したいものがある。これがラストチャンスと思うんじゃなくて、まだまだ先にある目標を目指していった結果の通過点。でも、この最高の舞台で、まず皆さんにいい滑りを見ていただけたかなと思う」
-1000メートルからの3日間。
「1000メートルは実力を出し切っての2位だったけど、どこかで頂点に立ちたい思いがあったりした。ただ、それはやはり自分のベストを出すためには不必要な意識だったりして、自分の中で葛藤があった。今回は本当に自分の滑りだけに集中してできた」
勇気もらった
-選手団の主将として、掲げたテーマ「百花繚乱」を体現した。
「結果的に金メダルをとることができたけど、ほかの競技の選手を見ても、メダル獲ることができなくても、みんなそれぞれの色で花を咲かせてくれていた。また昨日、羽生選手が金メダルという道を切り開いてくれたおかげで、勇気をいただいて、今日の滑りにつながったと思う」
-金メダルは誰に捧げたいか。
「やはり両親に」