ネーサン・チェン五輪初4回転6回挑戦5回成功 フリー自己新215・08点

フィニッシュの瞬間、両拳を握るネーサン・チェン=江陵(撮影・高部洋祐)
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 「平昌五輪・フィギュアスケート男子・FS」(17日、江陵アイスアリーナ)

 17年のGPファイナル覇者で優勝候補と目されながらSP17位と大きく出遅れたネーサン・チェン(米国)は6本の4回転ジャンプを試みる五輪史上初となる構成で5本成功させる意地の演技を見せた。フリーの自己ベスト(204・34点)を大きく更新するフリー215・08点、合計297・35点(SP82・27点)を叩き出した。

 冒頭4回転ルッツを着氷。続けて4回転フリップから2回転トーループへの連続ジャンプにつなげた。さらに、3回転ループの予定のところを4回転フリップに挑んだ。手をついてしまったものの、らしさを見せる演技となった。

 後半4回転トーループ-3回転トーループ、4回転トーループと次々に4回転ジャンプを降り、4回転サルコーも着氷。3回転アクセル、3回転フリップからの3連続ジャンプもまとめた。

 得点は挑んだジャンプすべてで2桁得点を記録した。手をついた4回転フリップでも出来栄え点による減点はあったものの10・07点を獲得した。

 羽生が完璧な演技を見せた後に登場したチェンは冒頭の高難度ジャンプ4回転ルッツで転倒。4回転トーループ、3回転アクセルも成功できず大きく減点されてしまい伸び悩んだ。もしもSPで本来の演技を見せていたら、羽生の前に大きな壁となって立ちはだかっていたであろう、圧巻のフリーだった。

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