シンクロ休息なくし3位発進!技と技の間に技…最後の脚技2~3秒長く

 「リオ五輪・シンクロナイズドスイミング・チーム・テクニカルルーティン」(18日、マリア・レンク水泳センター)

 8人で演技するチームのテクニカルルーティン(TR)で、日本(乾、三井、箱山、丸茂、中村、中牧、小俣、吉田)は93・7723点の3位となった。チームで2004年アテネ五輪以来3大会ぶりのメダル獲得を目指す日本はライバルとなる4位ウクライナに0・3310点差をつけた。4連覇中のロシアが97・0106点で首位で、中国が1・3932点差の2位。19日(日本時間20日未明)のフリールーティン(FR)との合計得点で優勝を争う。

 ただでさえ苦しい演技終盤。実に約20秒間も潜ったまま、8人がそろって両脚を上下左右に小気味よく動かすと、場内は大歓声に包まれた。日本は攻めの姿勢で進化させたチームTRで、3位を争うウクライナを上回り、メダルに一歩前進した。こだわってきた演技の締めくくりが見事に決まり、井村監督は「最後の駄目押しが効いた」と満足そうに笑った。

 TRは3月の五輪世界最終予選でウクライナに屈していた。挽回すべく、プログラムの技と技の間にさらに新たな技を入れて「休み」をなくした上に、最後の脚技を2~3秒長くした。演技の制限時間に収めるため、曲のテンポもわずかに上げて「駄目押し」のパートをねじ込んだ。

 井村監督は「日本は守るのではなく、攻めに出ていると分かってもらいたかった」という。その思いに選手も力を振り絞って応えた。息を切らしてプールから上がってきた教え子たちを、指揮官は「大きな取りこぼしはなかった」と穏やかな笑みを浮かべて迎えた。

 4位ウクライナとは0・3310点差。デュエットから続く僅差の勝負は19日のチームFRが最終章となる。三井は「大きいようで小さい差」と気持ちを引き締め、乾は「やってきたことと、勝ちたい気持ちを思い切り出したい」と張りのある声で決意を口にした。

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