フジカキ、日本初メダル確定!

 「ロンドン五輪・バドミントン女子ダブルス・準決勝」(2日、ウェンブリー・アリーナ)

 女子ダブルス準決勝で藤井瑞希(23)、垣岩令佳(23)組(ルネサス)が2‐1(21‐12、19‐21、21‐13)でブルース、リ組(カナダ)に勝って決勝に進み、銀メダル以上を確定した。バドミントンの日本勢のメダル獲得は男女を通じて初めて。男子シングルスで、同種目の日本勢で初めて8強入りした佐々木翔(トナミ運輸)は、準々決勝で北京五輪金メダルで世界ランキング1位の林丹(中国)に敗れた。

 聖地ウェンブリーで、日本バドミントン界に新たな歴史が刻まれた。準決勝、第3セット。相手のレシーブミスで勝利が決まると、藤井と垣岩は両手を掲げ、歓喜のガッツポーズ。そのまま熱い抱擁を交わした。日本勢初の五輪メダルが確定。オグシオもスエマエも成し得なかった偉業を、フジカキがやってのけた。

 無気力試合で失格となった韓国と中国のペアに代わり、1次リーグ敗退から繰り上がってきた格下世界ランク27位のブルース・リ組が準決勝の相手。この某世界的アクション俳優の名前のようなペアに苦しめられた。ペア名の面白さからか、会場は完全にカナダ組を応援。「勝って当たり前の状況が緊張する要因だった」と藤井。地鳴りのような“ブルース・リー”コールの中、第1セットは奪ったが、第2セットを接戦の末に落とした。

 ただ、ここで開き直れた。「勝っても負けても、あと1セット。思い切りやろうって。そこから顔を見合わせて笑えるようになった」と、藤井。最後は怒涛(とう)の5連続ポイントで勝負を決めた。

 青森山田高時代の先輩後輩コンビ。オグシオに憧れて高校時代に一度ダブルスを組み、「世界を狙うなら垣岩しかいない」と藤井が誘う形で、実業団で本格的にペアを組んだ。4年前の北京では4位になった所属先の先輩、スエマエの試合を観客席から見つめ、ロンドンを目指す決意を固めた。夢にまで見た初の五輪で偉大な先輩たちを超え、ついにファイナルの舞台までたどり着いた。

 4日の決勝では同ランク2位の田卿、趙ウン蕾組(中国)と対戦する。「長いラリーができれば、可能性はある」と、藤井。日本初のメダルは、最も輝く色にしてみせる。

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