澤フル出場4強進出 MFで勝利に貢献

前半、ゴールを決めた高瀬に抱きつくINAC神戸・澤=味の素フィールド西が丘(撮影・棚橋慶太)
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 「皇后杯・準々決勝 INAC神戸2-0AS埼玉」(19日、東京・味の素フィールド西が丘、観衆=3666人)

 今季限りでの現役引退を表明したMF澤穂希(37)が所属するINAC神戸が勝利した。澤は守備的MFとして先発。無得点だったが、前半から攻守のバランスを保つことに腐心し、勝利に貢献した。

 前半9分にDF近賀が先制点を挙げると、無理には攻撃参加せず、自軍守備ラインの前で相手の反撃に備えるシーンが多かった。

 23分には相手にチェックしボールを奪った後、膝に手をつき、一瞬、ヒヤリとさせたがすぐにプレー再開。同33分にはブロックされたものの、ゴール正面約25メートルからミドルシュートを試みるなど攻撃にも参加し始めた。38分には右CK、川澄のボールに頭で合わせようとするもヒットせず。40分には前線でボールを奪い、右サイドからクロスを上げた。これは中央の味方に合わず天を仰いだが、存在感を示した。

 相手のAS埼玉は来季の2部降格が決まっており、レベル差があったのは確かだが、澤は自分の仕事をこなしていった。

 後半も攻撃はもっぱら守備的MFでコンビを組む伊藤美紀に任せることが多く、中盤の底に位置どる時間が長かった。14分にはクロスを上げようとする相手選手に詰めてディフェンスしマイボールに。26分には中盤で胸でボールを受け、ターンして前線へ縦パスを送るなど、守備では体を張り、攻撃へのスイッチ役も果たした。試合終了間際にシュートも放ったが、惜しくも外れ、観衆からため息が漏れた。

 試合は近賀の先制点に加え、前半20分にFW高瀬が追加点を奪った。2点のリードを守り、INAC神戸が準決勝進出を決めた。

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