映画監督の出目昌伸＝でめ・まさのぶ＝さんが１３日午前８時５４分、すい臓がんのため都内の病院で死去していたことが１４日、正式発表された。８３歳。滋賀県出身。通夜は１７日、告別式は１８日に近親者のみで行う。喪主は長男の彰氏。名コンビとして知られた吉永小百合（７１）が故人をしのんだ。

　吉永は「ダンディな方でした。『天国の駅』は忘れられない作品です。美意識の強い監督がクールに見つめてくださったので、きわどいラブシーンも思いきって演じることができました。“御病気との闘いに勝って”と祈っていたのですが、残念です」と、自身の誕生日に天国へと旅立った出目監督をしのんだ。

　親族によると、１年半ほど前に手術を受け、その後は入退院を繰り返していたという。　５７年に東宝に入社。黒澤明監督らの作品で助監督を務め、６８年に監督昇進した。