「会いたい」訴訟 決着点見えず
歌手・沢田知可子のヒット曲「会いたい」の曲名や歌詞を作詞家に無断で改変した曲が入ったアルバムを発売されて精神的苦痛を受けたとして、作詞した沢ちひろ氏が発売元のヤマハミュージックアンドビジュアルズなどに200万円の損害賠償を求めた訴訟で、3日、大阪地裁で双方の代理人が出席し、弁論準備の手続きが行われた。
非公開で行われ、終了後に原告の沢さん側の代理人は「こちらの主張は変わらない」と話し、和解に向けた話し合いの有無については「和解ならもう終わっている」と述べた。
訴えでは、「ヤマハ-」社が昨年7月に発売した沢田の新アルバムで、楽曲「会いたい」の曲名を「会いたいwith INSPi」と改変し、歌詞に「I’m in love with you」と聞き取れる一節が挿入されたとして、「ヤマハ-」社と、沢田の夫で所属事務所代表の音楽プロデューサー・小野澤篤氏に、賠償を求めている。
原告側の代理人はこの日、「事前に(沢氏に)相談があれば、こういう話にはならなかったのでは」と指摘した。
一方、被告の「ヤマハ-」側の代理人は、追って新たな証拠などの書類を提出する方針を示したが、今後の主張などに関しては「事件の詳細についてはお話できない」とした。
この日の時点で、裁判所からの和解勧告はないという。
次回4月28日に、再度、弁論準備の手続きが行われる。