坂東巳之助 父三津五郎さんに深く感謝

公演後、囲み会見に応じ笑顔で父・三津五郎さんとの思い出を語る坂東三津五郎=東京・歌舞伎座(撮影・開出 牧)
公演後、囲み会見で亡くなった父・三津五郎さんとの思い出を語る坂東三津五郎=東京・歌舞伎座(撮影・開出 牧)
囲み会見を終え一礼する坂東三津五郎(中央)=東京・歌舞伎座(撮影・開出 牧)
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 今月21日未明に膵臓(すいぞう)がんのため59歳で亡くなった歌舞伎俳優・坂東三津五郎さんの長男・坂東巳之助(25)が23日、都内で取材に応じ、父への思いを語った。志半ばで亡くなった父を思い「父の残してくれたものを守っていきたい。何気なく生きているようなもったいない時間を減らすようにしたいですね」とこれまで以上に精進することを約束した。

 高校時代には父に反抗して歌舞伎から離れたこともあったが、舞台への思いは断ちがたく、復帰を決めた。その時に「本当にそれでいいのか」と言ってくれたことが心に残っているという。「その一言が今の自分につながっている。自分で選んだ道、と思えるんです」と感謝した。

 今年1月末に三津五郎さんが入院してからは、師弟としてよりも何気ない親子の会話が多かったという。最後は巳之助、2人の姉、2人の叔母がみとったが、亡くなる直前には巳之助の母で三津五郎さんの元妻の女優・寿ひずる(60)も病室を訪れていたことも明かした。

 寿のいる場で次女が自ら結婚したことを報告し、“家族”写真も撮影したという。姉がギリギリで父に喜びを伝えただけに「孫の顔くらいは見せてあげたかった」と心残りも口にしていた。

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