テレビドラマの収録中に倒れ、21日に心筋梗塞で亡くなった俳優・石田太郎さん（享年69）を女優の戸田恵子（56）が偲んだ。

　戸田は26日、映画「エリジウム」の主演女優ジョディ・フォスターの吹き替えに臨んだ。それをきっかけに、石田さんとの数々の思い出が沸き起こった。仕事を終えたあと、石田さんへの思いをブログにつづった。

　「私は、以前は太郎さんと同じ事務所にも所属しておりましたし、ドラマでも沢山共演させて頂きました。それ以前にはもちろん、吹き替えのお仕事でも数々ご一緒しました」

　その一緒に取り組んだ吹き替えの一つに映画「羊たちの沈黙」がある。戸田が主演女優ジョディ・フォスターを、石田さんがレクター博士役のアンソニー・ホプキンスを吹き替えた。作品賞、監督賞のみならず主演女優、男優揃ってアカデミー賞を受賞した名作だけに、吹き替えを務めるのにも相当な声の演技力が求められた。

　戸田は「とても印象深い太郎さんのアンソニー・ホプキンス」と、当時の石田さんの好演を振り返り、プライベートでも「ご自身がお坊さんでもあり、我が母が亡くなった時にも色々とご親切に力を貸してくださいました」とその温かい人柄を偲んだ。

　「まだまだご一緒できると思ってましたし、本当に急な事で、ただただびっくりで…合掌」

　ドラマ収録中という不慮の死を哀しみつつ悼んだ。