ドジャース地区S突破王手 山本由伸7回1失点、PS初10K&8勝目 サイ・ヤング賞左腕セール投げ合い制した
「ナ・リーグ・地区シリーズ、ブレーブス1-3ドジャース」(6日、アトランタ)
各地でナ・リーグの地区シリーズ(5回戦制)第3戦が行われ、ドジャースは敵地アトランタでブレーブスに競り勝ち、リーグ優勝決定シリーズ進出に王手をかけた。山本由伸投手(28)が7回4安打1失点、ポストシーズン(PS)自身初の10奪三振で通算8勝目。クリス・セール投手(37)とのエース対決を制した。大谷翔平選手(32)はエンゼルス時代の20年以来、6年ぶりの「5番DH」で2打数無安打1四球だった。
これぞエースの投球だった。五回1死満塁から内野ゴロの間に1点を失った山本が、23年に史上初の「40本塁打-70盗塁」を達成した主砲アクーニャを二ゴロに打ち取り、窮地を脱した。一体感のある応援で知られる敵地ファンを沈黙させた。
「きょうはすごく感覚が良く、どのボールもいいところにコントロールできる感覚があった」
カウント3-1から迷うことなく選択した球種はスプリット。外角低めへ、見逃されてもストライクになる宝刀を思い切って投げ込んだ。
シリーズの大きな分岐点になる第3戦。2年前にサイ・ヤング賞に輝いた左腕セールとのエース対決となった。同投手とは8月27日の投げ合いで惜敗している。「僕が(一回にソロ被弾)先制点を取られて、そのまま抑え込まれて負けてしまった」。だから、この日は『先制点』を意識して腕を振り続けた。三回まで両軍無得点。ともに6三振を奪うハイレベルな投手戦を展開した。
心強い援護は四回だ。キケ・ヘルナンデスが2ランで先制点をたたき出し、フリーマンにもソロ。この日の山本には十分すぎる3点だった。
見る者の胸を熱くする光景もあった。試合前のフィールドでウオームアップをする山本に、セールの方からあいさつ。「すごくありがたいです」。2人の間に存在する尊敬の念。「正直、投げ勝ったという気持ちは全然ない。きょうの試合を取れたのは、チームにとってもすごく大きかった」。また一つ大きな勲章を手に入れた。
試合後の会見でロバーツ監督は開口一番、「ワオ!本当にすごいパフォーマンスだった」と感嘆の声を上げれば、フリーマンは「ヤマモトは素晴らしかった。僕たちは勝つには十分な点を取れた」と笑顔で言った。勝利に沸くクラブハウスでは、ブルペン捕手のマルテから称賛を受けた。「ナカナカヤルジャン!」。想定外の日本語に声を上げて笑った。
自身はPS5連勝で通算8勝目をマークし、チームは3連覇への第一関門突破に王手をかけた。「あと1勝、チーム全体で勝ちたい」。エースが力強く言い切った。
