ホワイトソックス、ヤクルト村上宗隆と2年53・4億円合意 背番号「5」 正式発表 ヤクルトへの譲渡金10億円超 本人はSNSで報告「死に物狂いで頑張ります」
米大リーグ、ホワイトソックスは21日(日本時間22日)、ヤクルトからポスティングシステムを使ってメジャー移籍を目指した村上宗隆内野手(25)と2年3400万ドル(約53億4000万円)で合意したと発表した。背番号は「5」に決まった。入団会見は22日(同23日午前2時)に行われる。なお、ヤクルトに支払われる譲渡金は657万5000ドル(約10億3000万円)が確定し、出来高などの付帯条件よってさらに上昇する。
熊本県熊本市出身の村上は九州学院高から17年ドラフト1位でヤクルトに入団。強打の三塁手として実質1年目の19年に36本塁打、96打点をマークして新人王に。20年には打率・307、28本塁打、86打点、OPS1・012でさらなる成長を見せると、21年には39本塁打、112打点。22年には打率・318、日本選手最多の56本塁打、134打点をたたき出し、史上最年少の22歳で三冠王に輝いた。そのシーズンの活躍は米球界でも大きな話題になった。
22年オフにメジャー挑戦を見据えてヤクルトと3年契約で合意。25歳ルールに対応するためで、よりよい条件を手にすることで球団への譲渡金にもつなげることを目指した。8年目の今季は開幕直後の故障で前半戦は戦列を離れたが、1軍復帰後にアーチを量産。出場56試合ながら22本塁打を放ち、OPSも1点台を超えた。
NPB通算記録は892試合、打率・270、246本塁打、647打点、59盗塁、OPS・951。MVP2回、首位打者1回、本塁打王3回、打点王2回。
11月28日に行われた球団納会では「今こうしてポスティングできているのは素晴らしい球団、素晴らしいスタッフ、監督、コーチ、そしてチームメート。何より素晴らしい恩に恵まれたからだと思います。皆さんのおかげです」とスピーチ。8年間在籍した球団の関係者やファンに心を込めた感謝の思いを言葉に乗せると、会場が大きな拍手に包まれた。そして「皆さんの思いを背負って戦いたいと思います」と熱い口調で語っていた。
ホワイトソックスは1901年に創設された名門球団。井口と高津が所属した05年にワールドチャンピオンになった後は今季まで20シーズンでプレーオフ出場は3回だけ。24年に史上ワーストの121敗を喫するなど、3年連続100敗と低迷している。チームにはティールとクエロの2捕手、遊撃モンゴメリー、二塁マイドロスら20代前半の若手有望株がおり、村上も球団再建のキーマンとして期待されている。
村上はこの日、インスタグラムでホワイトソックス入団を報告。球団、首脳陣、チームメート、ファンに感謝するとともに2月に他界した衣笠会長に向けて「この瞬間を会長と共有できないのは残念です」とし、「死に物狂いで頑張ります」と決意表明した。




