ドジャース、サヨナラ勝利で延長十八回、6時間半の死闘制す フリーマン劇的決勝弾 大谷翔平は歴史的活躍 2本塁打含む4安打3打点 PS史上初4敬遠&9出塁 佐々木朗希はWS初登板で鮮やか火消し シリーズ2勝1敗
「ワールドシリーズ・第3戦、ドジャース6-5ブルージェイズ」(27日、ロサンゼルス)
ドジャースがサヨナラ勝利で延長十七回、6時間半の死闘を制した。シリーズを2勝1敗とし、連覇へあと2勝に迫った。同点の延長十七回にフレディ・フリーマン内野手が決勝弾を放った。
大谷翔平投手は「1番・DH」で出場し、2本塁打を含む4打数4安打3打点、5四球。今ポストシーズン(PS)8本塁打で20年にコーリー・シーガーが樹立した球団記録に並ぶとともに、PS通算本塁打を10本とし、松井秀喜の持つ日本選手記録を更新する歴史的な活躍だった。九回1死走者なし、延長十一回2死走者なし、延長十三回2死三塁、延長十五回1死走者なしの場面でいずれも申告敬遠。延長十七回2死一塁の場面ではストレートの四球で歩かされ、本拠地にブーイングが渦巻いた。4申告敬遠と9打席出塁はいずれもPS新記録。
初回の第1打席で右翼線を痛烈に破るエンタイトル二塁打を放った大谷。三回の第2打席では追い込まれながらもファウルで粘り、内角高めのフォーシームを一閃。右翼ポール際へたたき込んだ。
本拠地は熱狂に包まれ、価値ある追加点となった一撃。直後にグラスノーが4失点して試合をひっくり返されたが、五回に左中間を破る適時二塁打を放って1点差に迫った。二塁塁上では「カモーン!」ポーズを見せて味方を鼓舞すると、2死からフリーマンのタイムリーで生還。同点のホームを踏み、スミスと荒々しくタッチをかわした。
そして1点を追う七回の第4打席。ドミンゲスの初球を完璧に捉えると、打球は左中間スタンドに飛び込んでいった。一塁を回った大谷は右拳を振り上げて絶叫。本拠地も大歓声に包まれ、1試合4本の長打はシリーズ史上2人目の快挙だ。さらにポストシーズンで通算11本塁打となり、松井秀喜が持つ日本選手記録も塗り替えた。
再び試合を振り出しに戻したドジャース。八回には1死一、二塁のピンチから佐々木朗希投手がワールドシリーズ初登板を果たし、フランスのバットをへし折っての三ゴロ。続くルーカスを投ゴロに打ち取り、勝ち越しを許さなかった。九回は四球と内野安打で走者を背負いながらも粘りの投球で無失点に抑え、咆哮した。
大谷は同点の九回1死の打席で申告敬遠。走者なしの場面からの異例敬遠に超満員5万2654人が埋めたスタンドから大きなブーイングが起こった。次打者ベッツの打席で二盗を試みる。タイミングはセーフだったが、塁上でバランスを崩して足が浮いてしまい、タッチアウト。際どい判定に場内からは不満の声が上がった。
延長戦に突入した試合。ドジャースは7番手シーハンが2死一塁から右翼線二塁打を浴びる。しかし、T・ヘルナンデスから二塁エドマン、捕手スミスへの完璧リレーで勝ち越し点を許さなかった。 同点の延長十二回2死満塁の窮地では今季限りの現役引退を表明しているカーショーが登板し、鮮やか火消し。チームの劇的勝利につなげた。
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