佐々木朗希が語った現在地「今は本当に苦しい状況」「8割の10割しか出てない」も試行錯誤の中で復活手応え「希望ある」【一問一答】

 「タコマ-オクラホマシティー」(20日、タコマ)

 右肩インピンジメント症候群のため、5月から負傷者リストに入っているドジャースの佐々木朗希投手がマイナー3Aで2度目のリハビリ登板。四回途中、60球を投げて3安打2失点(1自責)、与四球3、奪三振2だった。ストライク39球、ボール21球、最速は97・8マイル(約157・4キロ)だった。前回登板では最速154キロだったが、約3キロ上昇。登板後は現状を「苦しい状況」とした一方で、100マイル(約161キロ)復活への手応えも語った。

 佐々木との一問一答は次の通り。

 -前回(41球)より多い60球。振り返って。

 「球数をしっかりこなせましたし、健康面も終わってからもいい状態にあると思います。そこはいいかなと思います」

 -前回の課題に挙げた出力。最速は97・8マイル(約157・4キロ)だった。

 「前回、ふわっと入ってしまったので、そこは本当に反省して、1週間、今日の登板だけじゃなくて、1週間、出力を出すということを意識してきた中で、ライブ3回と前回ゲームに入って、その中で、前回を抜いて段階的に順調に上がってきてるので、そこに関しては満足はしてないですけど、いい感覚できてると思いますし、これを続けていけば、もう少し上がるんじゃないかなと思うので、今日のそれに関しては前回より上がって良かったなと思います」

 -調整期間のキャッチボールで強い球を投げていたのは出力を意識したため?

 「そうですね。投げてない期間も長かったので、自分が思ってるよりもリミッターが掛かっている部分もあると思うので、そこを意図的にキャッチボールから、コーチとも話しながら120%ぐらいで投げる感じ。それでも自分の中ではまだ100%出てないので、個人的にはそれを続けていけば上がってくると思う」

 -100マイル(約161キロ)を投げることについて。

 「今すぐ出るかどうかはわからないですけど、段階的には良くなってきてますし、まだ自分の中ではこうできたらいいなと思うところもあるので、そういったところがかみ合ってきたら投げられる数字だと思うので、そこは1、2年ちょっと不安定な中で投げてきた分、そこを取り戻すのは時間がかかるかもしれないですけど、そこはできると信じて、今やっていることを継続していきたい」

 -投球フォーム。腕の振りをコンパクトにする意識は?

 「上半身の使い方は肩が痛かったこともあって、スライダーを投げる時によく使えなかったところもあるので、その中で徐々にいい使い方が出てきて、それを大きく使ってるのを、今はまとめると言うか、元のフォームに戻していく。胸の張りも小さかったので、今はだんだん張れてきてるので。あとは下半身の使い方だったり、脇腹回りの使い方だったり、まだまだ改善点はあると思うので。上半身の使い方についてはだいぶ良くなってきてると思います」

 -変化球の手応えは?

 「カットとツーシームはきょうは前回よりも良かったですし、コントロールも動きも良かったので十分かなと思ってますけど、真っすぐとフォークのピッチャーなので、そこに頼る年齢でもないと思いますし、ピッチングスタイル的にも真っすぐとフォークで押していきたい気持ちは全然あるので、今日はフォークはいい球もありましたし、抜けてしまう球もあったので、抜けた時にどういう傾向があるのかということも感じながら投げていたので、そこは良かったのかなと。いいも悪いもあって次につながるかなと思います」

 -初回1死二塁からの二飛はツーシームだった?

 「右のインサイドは基本的にツーシームです。基本的にはゴロヒットでしたし、どっちもツーシームだったんですけど、詰まっているので、打球方向まではコントロールできないので、使い方としては良かったのかなと思います」

 -試したかったことは?

 「今日は出力に重点を置いたので、フォアボールが何個出てもいいから強く投げる、神経的なところだったり、自分の中の感覚的なところを実戦の中で開放していくというのが目的だったので、その中でコントロールはまとまっていたと思うので、そういった意味ではいい仕事だったなと思います」

 -ゴールが10としたら現在はどのあたりにいるか?

 「難しいですけど、自分の中では8割の10割しか出てないと思うので、練習でも試合でも常に10割近くで投げているんですけど、自分の持ってるものの8割の10割しか出せていないので、それが持ってるものの10割の8割ぐらい、逆になった時にコントロールが良くて、球速が出てるということになると思うので、そこは自分の中では100マイル投げられる能力があると思うので、その秘めているところを開放していくことが大事じゃないかな、と思う。そこから削るところは削っていくと力感につながってくると思うので、まずは力感が一番かなと思う」

 -日本での実績はあるが、もう一度も1から作り上げているように見える。自分の中では?

 「一度崩れてしまったというところではありますし、感覚だけでやってきたわけではないですけど、自分の中である程度思うように投げられた時期があって、その中で同じようにやってるつもりができなくなってる。なんでそれができなくなったか、なんでできていたのかというところをより言語化できるように。なんでかを頭の中で理解しながら投げられるように今はやっているので、それができたら技術的に、パフォーマンス的に沈むことは少なくなると思いますし、今は本当に苦しい状況ではあるんですけど、ここを越えたらすごく楽しみな部分はあるので、ここがひと踏ん張りかなとは思ってます」

 -表情が柔らかく見えるのは先が見えてきたから?

 「パフォーマンス的にはまだまだ上に行けると思うんですけど、健康面でも不安はないですし、技術的にも右肩上がりできているので、そこを最後3、4マイルですかね、そこを上げるためにも自分の中でできていないところは何個かあるので、そこが合ってくればいくんじゃないかなと思う。そこができるかできないかは別の話なんですけど、そういった意味では希望はあるのかなと思います」

 -肉体強化。体重は増えている?

 「体重は変わってないです。トレーニングでは下半身は今までよりも上げたりだとか、上半身もやるようになったりとか、もちろん違いはあるんですけど、球速のためにやってるわけじゃないので、耐久性のためにスタミナを上げるためにやっている。球速はフォームだったり別のところにあると思うので、そこは分けている。基本的に何キロまで増やしたいというのはないですけど、体の感覚が変わらない程度に中身がしっかりできれば。あとはシーズンで投げながらつく筋肉もあるので、そこは単純に大きい方が、重い方がいいというわけではないので、感覚、パフォーマンスとも比べながらやりたいなと思います」

 -マイナー登板が続くが、環境の変化への対応は難しい?

 「マウンドに関しては日本と違って基本的に一定に感じるので、投げやすい投げにくいというのはあまりないですし、ただ、移動が多かったりだとか、球場のスペースが違うんですけど、メジャーでも狭かったりはあるので、そういった環境でも出せるようにしないといけないのですごくいい練習になっていると思いますし、登板前日に移動しないといけないというのはメジャーある人はあるので、いい練習になってるかなと思います。その中でもいいパフォ-マスができているので、それに関してもすごくいい経験になっていると思います」

 -米国のご飯は慣れた?

 「日本食食べてます」

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