大谷翔平 今季初の先頭弾 リーグトップタイ6号 WBCへの出場「選んでいただけるなら光栄」 ロバーツ監督も容認
「ドジャース8-7ロッキーズ」(16日、ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平投手(30)が16日(日本時間17日)、来年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて「選んでいただけるなら光栄」と改めて前向きな姿勢を見せた。試合前にはロバーツ監督がド軍の選手のWBC参加を容認する姿勢を示した。大谷は直後のロッキーズ戦で、初回にリーグトップタイとなる6号先頭打者弾。今後もWBC連覇を目指す侍ジャパン入りへ、結果を残していく。
右翼手が一歩も動かず、打球の行方を見届けた。1点を先制された直後の一回の打席。カウント1-2と追い込まれた大谷が内寄りナックルカーブを完璧に捉え、右翼席上段へたたき込んだ。
「甘めの変化球。最近あんまり引っ張った打球で上がってなかったんですけど、いい角度で上がったのでいいスイングだったと思います」
満足度100%の今季初の先頭弾。飛距離137メートルの特大アーチが猛攻の始まりとなった。この回、2度目の打席となった2死二塁は右前へ今季初適時打だ。チームは12人で一挙7得点。大谷のバットが流れを変えた。
試合後の囲み取材ではWBCが話題に上がった。2日前にヤンキースの主砲ジャッジが米国代表主将としてWBCに初参戦することが発表された。この日は、メッツのリンドアがSNSでプエルトリコ代表の主将就任を公表した。
大谷の参戦表明に注目が集まったが、「前にも言ったとおり、選んでいただけるならそれは光栄なこと」と、慎重ながらも前向きな姿勢。さらに、出場の条件を出すことも忘れなかった。
「まずは、成績、立場を含めてしっかりと今年1年、示していかないといけない」
23年9月に右肘を、昨年10月には左肩を手術した。現在は夏以降の投手復帰を目指して投球プログラムをこなしながら打者専念で試合に出場している。「シーズンに目いっぱい集中して、その先に、オフシーズンにどうなるのかを見たいなと思います」。その言葉から2大会連続で二刀流出場の考えも透けてみえた。
前回大会は決勝で米国代表に1点差勝利。守護神・大谷がトラウトから三振を奪って歓喜の叫び声を上げたのは記憶に新しい。「僕自身にとっては特別な瞬間でしたし、子供のころから見ているなかで、ひとつ目標にしている場所ではあった」。来春の夢舞台に思いをはせた。
開幕から20試合。自身はナ・リーグ本塁打部門1位で、3年連続キングへの視界は良好だ。「個人的には『例年どおり』ぐらいなのかなとは思っています。(投手の)リハビリも順調に進んでいるとは思うので、そこも含めていいスタートじゃないかなと思う」。日本の連覇を懸けた舞台に立つために、一歩ずつ歩みを進めていく。




