ドジャース 山本由伸に佐藤義則氏が心配材料を指摘「上半身に負担のかかる投球フォーム」

 オリックスからポスティングシステムを使ってメジャー移籍を目指した山本由伸投手(25)が、ドジャースに12年契約で入団することが発表された。チーム公式サイトによると総額3億2500万ドル(約463億円)。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏(69)は来季の活躍に「2桁は勝てる」と期待を寄せる一方で、心配材料も指摘した。

  ◇  ◇

 大谷に続いて山本も巨額の契約でドジャース入りすることになった。3年連続投手4冠を達成するなど日本球界で圧倒的な成績を残してきたが、その実績がしっかりと評価された金額になったと思う。

 直球の速さならメジャーにも山本ぐらいの投手はいくらでもいるが、正確なコントロールに加えて縦の変化であるフォークを持っていることが強みだ。どの変化球もレベルが高く、ブレーキの効いたカーブも有効な武器になる。日本と同じような投球ができれば十分に2桁は勝てる。

 心配材料を挙げるとすれば、今季からモデルチェンジした投球フォームだ。スムーズな体重移動を意識して左足をあまり上げず、クイック気味に投げるようになったが、私は理にかなったフォームとは思えない。上半身、特に腕に負担のかかる投げ方だからだ。左足を上げ、ゆったりとしたフォームの方が体への負担は少ない。

 だから長い目で見ると、今のフォームは肘や肩への影響が心配だ。メジャーのマウンドは日本と比べて硬いので体への負担も大きく、疲れもたまりやすい。日本よりも登板間隔も短くなる。球数やイニング数が厳密に管理されているとはいえ、シーズン通じて、いいコンディションを維持するのは簡単なことではない。

 ボールの違いも出てくる。メジャーの使用球は日本よりも若干大きく、表面はツルツルして滑りやすい。日本より安価な皮を使っているからだ。変化球を投げるときに日本球との感覚の違いを感じやすい。また、今季からメジャーで導入されたピッチクロック(投球間隔の時間制限)への適応も求められる。

 今年のWBCではメジャー球が使用されていたので山本も経験済みだが、ボールもピッチクロックもとにかく慣れていくしかない。ただ、大谷という最高のチームメートがいるので、いろんな相談をしたり、助言をもらえるのは心強い。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

大リーグ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(大リーグ)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス