イチローが引退を発表「きょうのゲームを最後に現役生活に終止符」

会見で引退を発表したイチロー(撮影・園田高夫)
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 米大リーグ・マリナーズのイチロー外野手(45)=本名鈴木一朗=が21日、都内ホテルで会見を開き、現役引退を発表した。200人を超える報道陣が集まった中、日米で活躍したプロ野球界のレジェンドは、「きょうのゲームを最後に現役生活に終止符を打ち、引退することとなりました」とユニホームを脱ぐことを表明した。

 マリナーズも試合終了後、ツイッターなどでイチローの現役引退を発表。「シアトルで始めたメジャーでのキャリアをマリナーズとともに終えられることを光栄に思います。プロ選手としての最後の試合を、母国の日本で出場できたことは良かった」とイチローの言葉を添えた。

 イチローは会見場に入るなり、多くの報道陣を見渡すと、「こんなにいるの。びっくりだわ。遅い時間にお集まりいただきありがとうございます」と笑顔を見せたが、その後は神妙な面持ちで現役生活にピリオドを打つことを自らの口で発表。「日本で9年、アメリカで19年目に突入したところでしたが、現役生活に終止符を打ち、引退することになりました。最後にこのユニホームを着て、この日を迎えられて幸せに感じています。28年を振り返るにはあまりにも長い時間だった。ひとつひとつ振り返ることは難しいこともあり、応援していただいた方々への感謝の思い、球団関係者、チームメートに感謝を申し上げて、皆様からの質問があれば、できる限り、お答えしたい」と語った。

 イチローは東京ドームでこの日、行われたアスレチックス戦には「9番・右翼」で先発出場。4打数無安打に終わり、途中交代した。試合は延長十二回の激闘の末、マリナーズが5-4で勝利した。

 イチローは昨年5月に会長付特別補佐としてフロント入り。今年のキャンプで選手に復帰した。だが、オープン戦から不振が続き、7年ぶりに日本で公式戦に出場した20日の開幕戦では1打数無安打で交代し、2戦目のこの日も快音は聞かれなかった。

 世界の野球史に伝説を残した。01年にメジャー挑戦し、マリナーズの1年目にシーズン242安打、打率・350、8本塁打、69打点、56盗塁でア・リーグ最優秀選手と新人王を受賞。04年にはメジャー新記録の262安打をマークするなど、前人未到の記録を次々と樹立した。将来は日本人初の米国野球殿堂入りが確実視されている。

 日本では92年にドラフト4位でオリックス入り。94年から7年連続で首位打者に輝いた。06年、09年のWBCでは主力打者として2連覇に貢献した。

 この日、MLB公式サイトなどがイチローの引退を報道。東京ドームで行われたマリナーズ-アスレチックスの試合は、世界の野球ファンが最後のプレーを見守った。

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