イチロー、四回守備で途中交代 抱擁に…まさか見納め!?いやいやこれがアメリカ流

 「アスレチックス7-9マリナーズ」(20日、東京ドーム)

 マリナーズのイチロー外野手(45)が東京ドームで開催されたアスレチックスとの今季開幕戦に「9番・右翼」で先発し、日本で7年ぶりに公式戦出場した。大リーグ公式戦でのプレーは選手登録を外れて球団の会長付特別補佐に就任した昨年5月以来。結果は1打数無安打1四球で、四回の守備からベンチに退いた。試合は9-7でマリナーズが勝利。イチローは21日の第2戦も出場する予定。

 ざわめきと万雷の拍手。4万5787人が様々な反応を見せる中、イチローが一人、ベンチに戻って行った。四回、右翼の守備に就いた直後の途中交代。両軍ベンチの首脳陣、選手が拍手を送る。内野陣とハグを交わす背番号「51」の表情が緩む。外野手最高齢開幕スタメンの大役を果たしたベテランへの敬意。メジャー流の粋な計らいだった。

 「日本のファンの人はねえ、どうなんだろう。アメリカではよくやるけど、ちょっと戸惑っただろうね」

 12年3月29日のア軍との開幕第2戦以来、2547日ぶりの日本での公式戦。「特別な開幕です」。ただ悔やまれるのは待望の1本が出なかったことだ。三回無死二塁の第1打席は二飛。四回無死一塁からは四球で好機を広げたが、狙い澄ました打球はことごとくファウルに。「いいんじゃない」。素っ気ない口調に気持ちが見える。「知ってましたよ、2打席って」。イチローコールの大合唱に応えられなかったことが悔しかった。

 いったん、守備に就かせた後、交代を告げたサービス監督は「あまりやらないことだが、ふさわしい形にしたかった」と説明。21日の第2戦の先発は明言しなかったが、「明日もプレーを楽しみにしている」と起用の意向を示した。

 昨年5月2日以来、322日ぶりに味わった公式戦の緊張感。「見てるファンの人たちも何かちょっと違う雰囲気に感じました」とイチロー。野球人生最後になるであろう日本での試合。全身全霊のプレーで見る者の心に深く刻み込まれる瞬間を作ってみせる。

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