大谷の二刀流復活を熱望 指揮官「セイゲンナシで投げられるように」

 「エンゼルス-マリナーズ」(12日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(24)がマリナーズ戦(日本時間13日午前11時7分開始)のスタメンを外れた。マリナーズの先発は左腕のパクストン。ソーシア監督は前日同様、対左腕用の打線を組み、右打ちのマルテを一塁で、一塁のプホルスを指名打者で起用した。

 試合前のエンゼルスのベンチ。日米報道陣の取材に応じたソーシア監督が大谷の二刀流復活を熱望した。

 この日は本拠地入場者に大谷のボブルヘッド人形が配布されるイベント・デー。人形を見た感想を問われた指揮官は「私がショウヘイのボブルヘッド人形を見て望むのは、あの人形のように首を縦に振って『はい、投げれます』と言ってマウンドからボールを投げる姿です。人形ではなく、彼本人が、ね」と本音を漏らした。

 大谷は6月6日の登板で右肘を故障し、今月3日に復帰して以降は打者に専念。19日の再検査が二刀流復帰へのカギを握る。この日、エース格のリチャーズが右肘靭帯再建手術を受けることが決まった。開幕直後から苦しい先発陣事情がさらに厳しくなるとあってソーシア監督は覚えたばかりの日本語を使って「セイゲンナシ(制限なし)で投げられるようになることを願っている。首を縦に振ってスプリットを投げられるように」と話した。

 この日の打線は、相手先発が前日に続いて左腕だったため、対左腕打率・143の大谷は2試合連続でラインアップから外れた。指揮官は右打ちで同打率・255のマルテを起用したかったと説明する一方で、将来的な対左腕の起用について「彼はその能力はあると思っている。今後さらにリーグの投手に慣れてきて、打席内でいい感覚をもてるようになれば、右、左に関係なく打つ能力はあると思う」と話した。

 大谷はここまで打者として42試合(代打7試合)に出場し、打率・279、7本塁打、22打点。前日は3点を追う九回に代打で出場し、抑え右腕のディアスに空振り三振を喫した。投手としては9試合に登板し、4勝1敗、防御率3・10。被打率・202。49回1/3を投げて61三振を奪っている。

 エンゼルスのラインアップと対左腕の成績。

1番・三塁 フレッチャー 打率・222、0本塁打、4打点

2番・遊撃 シモンズ 打率・306、3本塁打、8打点

3番・中堅 トラウト 打率・338、5本塁打、8打点

4番・左翼 アップトン 打率・203、2本塁打、6打点

5番・DH プホルス 打率・162、3本塁打、7打点

6番・二塁 キンズラー 打率・185、1本塁打、1打点

7番・一塁 マルテ 打率・255、3本塁打、8打点

8番・捕手 マルドナド 打率・246、1本塁打、6打点

9番・右翼 カルフーン 打率・106、0本塁打、3打点

投手 スカッグス

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