前田健太、マイナー調整登板で4回3失点 1番打者の初球バントに「マジか!」

 背番号「16」をつけてマイナーのマウンドに上がった前田(撮影・小林信行)
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 左太もも裏の違和感で10日間の故障者リスト(DL)に入っているドジャースの前田健太投手(29)が19日(日本時間20日)、マイナーで調整登板し、4回6安打3失点(自責1)、2四球1三振。打者21人に対し、62球を投げた。

 ドジャース傘下1Aランチョ・クカモンガの一員として背番号「16」をつけてマウンドに立った前田。初回、先頭打者に初球を自身の左へ転がされ、バント安打を許すと、2死二塁から4番に中前適時打。146キロの内角球でバットをへし折ったが、詰まった打球は中堅手の前に落ち、先制点を許した。

 二回は1死から連打で1死一、二塁のピンチを背負う。しかし、後続を中飛、投ゴロに仕留めて無失点に抑えた。

 三回は1死から打ち取ったはずのボテボテのゴロが二塁内野安打となり、さらに甘く入った内角球を左前へ運ばれ、1死一、二塁。5番打者が左翼フェンス近くまで放った飛球を左翼手が落球して適時失策となり、1死二、三塁から一ゴロの間に3点目を失った。

 四回は2四球と遊撃失策で1死満塁。この時点で球数が予定していた60球に達したが、続投して最後はスライダーで三ゴロ併殺打に仕留め、窮地を脱した。

 実戦のマウンドは9回途中5安打2失点で3勝目を手にした10日のパイレーツ戦以来、9日ぶりだった前田は「いいボールも悪いボールもありましたけど、試合感覚をつかみながら球数とイニングを投げることが一番だった」と感想。初回の1番打者のバント安打には「初球バントはちょっとアレですね。『マジか!』と思いました。全然予想してなかった」と苦笑い。照明が暗く、捕手のサインや投げたボールの軌道も見えにくかったことなど、慣れない環境に苦労したことを明かしながら、「貴重な体験ができた。プラスになる」と笑顔で話した。

 試合開始前にはメジャーリーガーがマイナーでプレーする際の暗黙のルールとなっている差し入れもした。球団関係者によると、前田が若い選手たちに寿司と天ぷらをご馳走したという。

 23~25日のカージナルス3連戦で戦列復帰することが決まっている。降板後はブルペンに入って球数を追加した前田は「いつもの調整に戻して次の登板を迎えられるようにしっかり準備するだけです」と話した。

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