「朝の御堂筋線くらいヤバい」閉店の名物ライブハウス「難波ベアーズ」最終日は400人越え…40年の歴史に幕

2026年7月31日の夜、大阪で最も湿度の高い場所は「ベアーズ」だったに違いない…。「関西オルタナの聖地」として知られる創業40年の名物ライブハウス「難波ベアーズ」(大阪市浪速区)が7月31日23時をもって閉店した。

「記念品(壁、床の絨毯、ドア、備品、など)持ち帰りイヴェント。はさみ、ノミなど持参してください」と事前に告知されたラストイベント「NAMBA BEARS LAST GATHERING」には、幅広い年代の音楽ファンや、ゆかりのアーティストたち、約400名が訪れた。

ライブスタート予定の19時までに早々に入場規制となり、中には入場待ちをしてもフロアに入れず、カンパだけ払って帰った人や差し入れのみの人、遠方から訪れたにもかかわらず滞在数分というような人も。

閉店までのカウントダウンの日々は、チケット争奪戦となるライブが続いたが、最終日は予約不要。そんなこともあり、キャパ最大約200のフロアはパンパンで、退場する人がいれば入場できる、というスタイルで観客も少しずつ回転していった。

フロアに入るとすごい混雑ぶりで、身動きがとれないほど。しかし「朝の御堂筋線いけるならいける!」と表現し、次々人がフロアに入っていく。隣の人の汗でベタベタとなる距離感で、「水道メガネ殺人事件特別スモールバージョン」など、ベアーズ最後のパフォーマンスを、来場者たちは固唾をのんで見守っていた。

しかし、フロアに詰めかけた前のめりな観客らに対し、オーナー店長の山本精一は「上にも今200人くらい人がいるみたいで…みなさん帰っていいですよ。いやもう、帰ってください。ここは、客を突き放すライブハウスなんでね」と最後までベアーズらしいスタンスを貫いた。

ステージが見れない来場者たちは、広く開放された通路や楽屋などにも、あふれていた。あまりの人の密度に、すべての壁が湿気でベタベタという状況の中でも、ふるまい酒を楽しんだり、昔話に花を咲かせたり、記念撮影したり…とテカテカの笑顔で楽しむ人たちの姿はさすが!

◆ 「甲子園の砂」のように、「ベアーズの床」を持ち帰る…あなたの戦利品は?ライブ終了後は、ハンマーの音が鳴り響き、壁を叩いたり、床をはいだり…事前に告知があった通り、みな床や、壁紙など、「ベアーズのかけら」を持ち帰ろうとしていた。

それぞれが、それぞれのやり方で、ベアーズの思い出を残そうとしている、その行為自体がパフォーマンスと化していて、まさに「スカムの聖地」ベアーズならではの光景だった。

ここで、最終日に集まったみなさんがゲットした「ベアーズ思い出コレクション」を紹介しよう。

楽屋のドナルドの時計(怪奇現象付き)

「DRUMANDARA」

「チカン防止」ポスター

「チハラトークin難波ベアーズ」

「関係者以外立ち入り禁止」(手書き)

「切腹死世代(ハラキリデッドジェネレーション)」ステッカー

◆ 「第2ベアーズ」移転開業に向け、賞金50万円がかけられた!なお、閉店の理由は、老朽化によりビルの解体が決定したことによるもの。あくまでも「当地での営業を終了」としており、今後の移転再開に、来場者たちも期待を寄せている。

ベアーズに通いはじめて約12年のヘンリーさんは、「『第二ベアーズ』のステージでノイズやりたい!それをいまから楽しみにしている」と、閉店を惜しみつつも、とても前向きに語っていた。

ほかの出演経験のある来場者に話を聞くと、「ベアーズでないと、ライブできないんです!他ではPAも断られたけど、叱られながらも、PAの栗本さんにすごく協力してもらった恩があるんです」と語り、ベアーズを頼りにしていた人たちは数限りない。

なお、さっそく本日8月1日からは、移転開業に向けた新たな動きが…。新たなベアーズの物件探しに50万円の賞金がかけられた。これは本気に違いない。念願の移転再開が実現するよう、情報のある人は、ベアーズまでご連絡を。

取材・文・写真/Lmaga.jp編集部

(Lmaga.jp)

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