最終回目前に…! ラスボス倫子様が投げかけた衝撃の一言 まひろはどう応える?【光る君へ】
1000年の時を越えて読みつがれる長編小説『源氏物語』の作者・紫式部(ドラマでの名前はまひろ)の人生を、吉高由里子主演で描く大河ドラマ『光る君へ』(NHK)。12月8日放送の第47回「哀しくとも」では、長年確執があった娘・賢子がまひろに歩み寄る姿に視聴者が安堵したかと思うと、最後の最後におそろしい爆弾が投げ込まれて、SNSでは悲鳴のような声があがった。
■ 道長と偶然再会するまひろだが…第47回あらすじ大宰府への長旅から自宅に戻ったまひろは、父・藤原為時(岸谷五朗)や娘・賢子(南沙良)に出迎えられる。まひろの留守中に『源氏物語』を読破した賢子は、まひろは母親としてはなってなかったが、その才能は途方もなくすばらしいと評価。さらに「幸せとは幻。どうせそうなら、好き勝手に生きてやろうかしら」と打ち明け、まひろは「よいではないの。好きにおやりなさい」と、その考えを肯定する。
その後まひろは太皇太后・彰子(見上愛)の住まう土御門殿を訪れ、彰子の相談役として、再び出仕することを乞われる。その願いを保留したまひろは、邸の渡り廊下で偶然藤原道長(柄本佑)と再会。道長の出家後は初となる対面に、言葉もなく2人は見つめ合うが、まひろは道長の嫡妻・源倫子(黒木華)に呼び出される。昔話に花を咲かせる2人だったが、倫子は突然「あなたと殿はいつからなの?」と尋ねてくるのだった・・・。
■ 「民と書いてまひろと読む道長」SNSでも散々の言われよう大宰府では「刀伊の入寇」で大変な目に遭っていたまひろだけど、その頃京ではどれだけの人がその情報を把握していたのだろう? 朝廷のトップが知るのとほぼ同じタイミングで、その情報をつかんだのが、出家して政から引退はしたものの、藤原実資(秋山竜次)という裏ルートを持っていた道長だった。そこでテキパキと実資に意見を述べつつも、うっかりまひろのことを調べさせそうになるのが、さすがの道長くんムーブだ。
それゆえに、民のことを考えて行動を起こした道長に対しても、SNSでは「道長くんが民が!とか言ってもまひろちゃんの心配しかしてないようにしか見えない」「まひろおらんかったらここまで熱くなったのかという疑問が」「民(まひろ)の事が心配すぎる道長くん、子と対立」「民と書いてまひろと読む道長」「道長『民のことを心配してるオレをきっとまひろは好きだから』」など、今回もなかなかの言われようだった。
また、まひろとの間に生まれ、現在は彰子に仕えている娘・賢子に、母の消息をたずねつつも、なにも知らない賢子の様子をうかがうようなシーンも。ここでも「道長、娘とエンカウント」「親子水入らず(いやいやいやいや)」「やめなさいよ娘伝でさぐるの」の声が上がり、さらに無事との報告を知ると、「今『生きててよかった!』って心の中でガッツポーズしたでしょ道長」「賢子ちゃんからしたら、なんでこの人やたらうちのオカンのこと気にするんかな? だろうな」などのコメントが見受けられた。
■「人とは何なのか」をキャッチした賢子の感性さてそんな賢子だけど、まひろの旅行中に改めて『源氏物語』を読んだことで、ようやく母の偉大さを実感することができたようだ。母子としては完全な関係にはなれなくても、「偉大なる文学の先輩」と「その仕事を尊敬する次世代の才能」という形で、新しい結びつきを得られたよう。特に「人とはなんでございましょうか」という、まひろが『源氏物語』の大きなテーマとしていた言葉を、おそらく教えられてはいないのに見事にキャッチしたのは、さすがの感性である。
こうして丸く収まったまひろ&賢子について、SNSでも「母の文章の才に殴られた賢子」「幸せとは幻。さすがまひろの・・・紫式部の娘。言語化が的確」「母子としては歪に見えるかもしれないけど、女性と女性としての関係というか、シスターフッド的な空気感が凄く好き」と、この一風変わった親子関係の決着を喜ぶような声が並んだ。ちなみに「光るおんな君」宣言した賢子、このあと道長の息子をはじめとする、多数の公達と恋の歌を交わすなど、まさに有言実行の生き方をするのだが、その辺りは次週で描かれそうで楽しみだ。
■ まさかの最終回またぎ、ラスボス倫子様にどう応える!?一方まひろは、燃え尽き症候群のようなものがまだ継続しているのに加え、刀伊の入寇や周明(松下洸平)の死のトラウマで、まだ筆を取ることができない状態だった。そんな精神的に不安定な状態で、突然落とされた爆弾が、倫子様からの「あなたと殿はいつからなの? 私が知らないとでも思っていた?」という言葉。視聴者はかなり早い段階で「絶対、倫子様気づいてるから!」とヒヤヒヤしていたが、それがついに確定されるときが来てしまった。
SNSは「うっひぃいい倫子さまド直球!!」「視聴者の息の根が止まる音」「最後の最後に修羅場」「『子供の頃からで、倫子様の方がずっと後』って言われたら、倫子様どうなってしまうの?」という恐怖の声があがったが、そこで「つづく」というテロップが出てしまったために「視聴者が『一番見たい対決シーン』がまさかの最終回またぎ」「大河の最後って大抵もっと静かに風呂敷を畳んでいくものなのに、怖すぎるんですが?!」という、苦情? のようなコメントが相次いだ。
なごやかな思い出話で完全に相手を油断させてから、唐突に本題をぶっこんで自白に持ち込むという、どこのベテラン刑事だ!? と聞きたくなるほどの高等テクを見せてきた倫子様。さすが以前から「この作品の真のラスボス」と言われた存在だけある。はたしてまひろは、どのように答えるのか? 回答次第では、来週は開始早々に主人公が退場なんてことになりかねないので、がんばってまひろさん!
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『光る君へ』はNHK総合で毎週日曜・夜8時から、NHKBSは夕方6時から、BSP4Kでは昼12時15分からスタート。12月15日放送の最終回「物語の先に」では、藤原道長とまひろの関係を知った倫子が、まひろにある願いを託すところと、道長がみずからの死期を悟って最後の決断をする姿が、15分拡大版で放送される。
文/吉永美和子
(Lmaga.jp)