水風船…じゃなくてケーキ!?京都発、SNSで話題の品に新作 リアルなシワなど細かな技に注目

「和」を取り入れた華やかなスイーツがそろうパティスリー「洋菓子 ぎをん さかい」(京都市東山区)から5月1日より、水風船そっくりの夏限定ケーキ「桜桃(チェリー)ふうせん」が登場。SNSで話題になったシリーズの新作で、夏にかけて3種のフレーバーが登場する。

■SNSで動画が話題に、1時間で売り切れる日も

京都の花街・祇園の花見小路沿いにある同店は、大正期のお茶屋をリノベーションし木のぬくもりが感じられる和モダンな空間が魅力。京都の銘菓「京ばあむ」などを製造販売する「美十」(本社:京都市南区)が手がけ、京文化を広げるべく「粋」をテーマにした季節のケーキや焼き菓子は、2階のカフェでも味わうことができる。

涼やかで愛らしい見た目の「ふうせん」ケーキが生まれたのは、暑い夏でも食べやすいようにとの思いから。2022年に桃の半身がごろっと入った「桃ふうせん」、翌年に「マンゴーふうせん」を販売すると、SNSにナイフ&フォークでダイナミックに食べる様子の動画が投稿され、来店客が急増。1つずつ手作業で作るため、開店から1時間ほどで売り切れてしまう日もあったそう。

新作の「桜桃(チェリー)ふうせん」(1620円、イートインは+30円)は、ダークチェリーを使用。ホワイト&ラスベリーチョコでコーティングされた球体ケーキをバリバリと切り分けると、上半分には甘酸っぱいチェリーのコンポートがたっぷり。下の生地にはノンアルの白ワイン入りシロップがしっとりと染みこみ、球全体を包むバタークリームとの相性が抜群だ。

特に水風船らしい遊び心が感じられるのは、ギュッとした上部の絞り口。ケーキとは別に小さな型にチョコを流し込み、2種類の棒でリアルな凹みやシワを再現するそう。そこに引っかけるゴム紐は、オーブンで焼いたカリカリのパスタを代用。ケーキの下には、水に浮かぶ様子をイメージしたゼリーの輪を添えるという、手間ひまかけた仕上がりに。

■「祇園の街」「祭」から誕生した水風船ケーキ

「『映えケーキだけでなく、中身もすごい』というお客さまの反応が1番うれしいですね」と話すのはエグゼクティブシェフの新崎覚史さん。夏菓子は涼しげなゼリー系が多いが、もっと物語や感動があるものをめざし、「祇園を歩く浴衣姿の女性」や「祇園祭」の情景から「誰もが思い出があるのでは」という昔懐かしの「水風船」を思いついたそう。

開発過程での1番のこだわりは「水分をいっぱい入れること」。そこでみずみずしい旬のフルーツが主役という軸ができ、高級カクテルをイメージしたシロップ多めの生地と合わせたことで、夏に避けられがちなチョコやバター素材との飽きのこないバランスが保たれたという。

「桜桃ふうせん」は5月1日から期間限定で販売され、その後「桃ふうせん」(6月下旬ごろ)、「マンゴーふうせん」(7月上旬ごろ)が登場予定(入荷状況により変更の可能性あり)。ケーキの取り置きは、公式サイトにて来店日の2週間前~3日前まで可能。営業は昼12時~夕方6時、カフェのLOは夕方4時30分、木曜休み。

取材・文・写真/塩屋薫

(Lmaga.jp)

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