豊臣時代の大坂城、地下に埋められた石垣復活にかかる費用は

豊臣秀吉によって築城され、『大坂夏の陣』(1615年)で焼失した初代大坂城。その後、徳川幕府により城を覆い隠すように徳川大坂城が築城されたが、その際に地下に埋められた石垣を掘り起こすプロジェクトがあるのをご存じだろうか。

石垣には大きく分けて3種類あるが、現在見られる徳川時代の石垣稜線(石垣の角)は「切り込み接ぎ」で、ほかが「打ち込み接ぎ」。

1984年に発見された豊臣石垣は、自然のままの石をあまり加工せずに積み上げた「野面積み」で、石は丸く不揃いで均整がとれておらず、両者はまったく趣の違うものだ。

調査終了後に石垣は埋め戻されたが、市では『大坂夏の陣』から400年の節目となる2013年、多くの人にみてもらえる施設をと『大坂城豊臣石垣公開プロジェクト』を開始。同時に、寄付目標額5億円の「太閤なにわの募金」をスタートした。

地下7mの地層から立ち上がる石垣を再度掘り起こし、解説と同時に本物の石垣が見られる同施設。市の担当・久村課長は、「(予定されている)公開施設は大阪城のすぐそばにあり、みなさまの思いや支援を受けて建設したい」と呼びかける。

実は大阪のシンボル「大阪城天守閣」も、1931年に市民の寄付を得て復興再建。今回も同様に多くの支援を集めて、実現を目指しているのだ。

11月末時点での寄付額は、約2億7000万円。「北海道から沖縄までたくさんの方にご寄付をいただいていますが、目標額の半分程度。ぜひ、ひとりでも多くの方にご寄付をいただきたい」と久村課長は訴える。

寄付は『ふるさと納税』の対象となるほか、金額に応じて記念メダルやミュージアム招待などの特典付き。12月13日までは「大阪城西の丸庭園 大阪迎賓館」でのフルコースランチ付きの特典も用意されている。寄付の詳細は、公式サイトにて。

取材・文/岡田由佳子

(Lmaga.jp)

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