仙台育英「百目木」もう珍名じゃない!
「全国高校野球・3回戦、仙台育英4-3花巻東」(16日、甲子園)
仙台育英(宮城)は花巻東(岩手)との東北対決を4-3で制して春夏通算40勝目を挙げ、21年ぶりに準々決勝に進んだ。
全国に「百目木(どめき)」の名をアピールした。仙台育英の先発マウンドに上がったのは背番号10・百目木優貴投手(3年)。だが結果は四回途中、2失点。エース佐藤世の救援を仰ぎ右翼へ回ったが、4安打1打点と打撃で引っ張り、21年ぶり8強進出に貢献。「いい打撃ができた。名前をアピールできたかな」とはにかんだ。
勝負強さも見せた。2-1の二回無死一、二塁で、左翼手の頭上を越える適時二塁打。チームに貴重な追加点をもたらし、佐々木順一朗監督(55)は「簡単に言えば百目木は野手としていい選手なんです」と笑った。
「どめき」と読まれることはほとんどない。「父親が青森(出身)なので、そっちの方(の名字)かと。でも、親族以外で会ったことはないですね」。初対面の相手には大抵「ヒャクモクキ」と言われるという。
名前を全国に広げるためにも活躍を心に誓っていた百目木。「明日は母親も来るので、また頑張りたい」。名字は珍しくても、活躍は珍しいとは言わせない。