「全国高校野球・３回戦、関東第一１－０中京大中京」（１６日、甲子園）

　関東第一（東東京）のオコエ瑠偉外野手（３年）が、初回にスーパープレーでチームの危機を救った。

　２死満塁で中京大中京の佐藤がとらえた打球は、痛烈に左中間最深部へ向けて飛んでいった。誰もが破ったと思った瞬間、オコエが中堅から大きなストライドで突っ走ってきた。最短距離で落下点に向かい、最後は長い手を伸ばしてランニングキャッチ。そのままフェンスに激突したが、客席が高校生離れしたプレーに沸き立った。

　オコエは「（打球が）上がったときは捕れるかな？と思ったけど、追いついた瞬間、ギリギリまでいけると思った」と超美技を振り返った。

　ベンチに戻ってくる際には一塁側スタンドのファンからスタンディングオベーションでの出迎えを受け「歓声は聞こえました。甲子園でお客さんを沸かせることができて本当に気持ちいい」と晴れやかな表情を浮かべた。

　打撃では、４打数１安打。八回の第４打席で三遊間にゴロを放ち、気迫のヘッドスライディングで内野安打とした。「普段はヘッドスライディングはしないんですけど。あそこは気持ちが出ました」と話していた。