箕島、尾藤元監督の墓前で“出陣式”

 「全国高校野球」(8日開幕、甲子園)

 組み合わせ抽選が5日、大阪市内で行われた。29年ぶり出場の箕島(和歌山)は第1日第3試合で日川と対戦する。

 開会式の熱気が残る中での指揮官の初陣。第1日第3試合に日川と対戦する箕島の尾藤強監督(44)は「間違いなくどこもうちより強いところばかり。胸を借りてうちの野球をやりたい」と気持ちを引き締めた。

 2011年に亡くなった父、尾藤公元監督の歩んだ道をたどる日々だ。和歌山を制してから甲子園練習、宿舎入り、抽選会と初めてのことばかり。「おやじを感じる余裕はないです。自分自身と選手のことでいっぱいいっぱい」と苦笑いする。一方で、抽選会では他校のベテラン監督から次々とあいさつを受けた。父と聖地の結びつきを意識せずにはいられない。

 ナインも同じだ。抽選会前日の4日の夕方、ベンチ入りメンバーら20人が和歌山県湯浅町の「竹林寺」にある公さんの墓を訪れた。午前中に墓参りをすませた強監督とは別行動だった。ボールの形の墓石をなで、公さんが好きだったたばこを線香としてしてささげたというナイン。箕島全盛期を知らない、彼らなりの出発の“儀式”だった。

 初戦の相手は最速146キロ右腕、山田を擁する日川。中西玲人主将(3年)は「甲子園には(古い)箕島ファンの方も見に来てくれると思う。恥ずかしくない試合がしたい」と胸を躍らせた。箕島の歴史に新たな第一歩を刻む日が決まった。新監督は「父は間違いなく(甲子園の)どこかにいますよ」と、その温かい笑顔を感じながら指揮を執る。

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