桐光・松井は松坂級!横浜監督も認めた

 「高校野球・春季神奈川大会4回戦、桐光学園3-0横浜」(21日、保土ケ谷)

 今秋ドラフト1位候補、桐光学園の松井裕樹投手(3年)が、横浜との4回戦で今大会初先発し、13奪三振で5安打完封した。夏の県大会で2年連続対戦した相手に勝利し、8強入りに貢献。横浜の渡辺元智監督(68)からは、教え子の松坂大輔(インディアンス)級の実力と称賛された。

 ライバルに成長した姿を見せつけた。松井は県大会では、一昨年夏の決勝で敗れ、昨夏の準々決勝で勝利した横浜を13奪三振で5安打完封。緊迫した投手戦を制し「今までこういう試合でゼロはなかった。完封できてうれしい」と喜んだ。

 雨で試合開始が4時間以上遅れたうえ、最高気温10度の厳しい状況。だからこそ、いきなり全開でいった。初回先頭から6連続奪三振。「監督から『初回の入りで決まる』と言われていた。三振を意識して、その通りに投げられた」と明かした。

 修正力の高さも見せた。宝刀・スライダーを今大会初めて投じたが数球程度。最速145キロを記録した直球に手応えをつかむと、制球が安定しなかったスライダーとカーブは控えて、力勝負でねじ伏せた。

 高校球界きっての名将も進化を認めた。横浜の渡辺監督は「直球が低めに来るようになった。なかなか(攻略が)難しいピッチャー」と言及。過去の名投手を知るが「松坂とは違った味がある。右、左の違いがあるけど、あのくらいの能力はあるかも」と“松坂級”のお墨付きも飛び出した。

 夏へ向けた試金石となる一戦を「真っすぐでどこまで押せるか。最後は楽しみながら投げていた」と振り返った松井。まだまだ底を見せない“22K左腕”は、目標の全国制覇を見据え「春の大会も勝っていきたい。1日1日を無駄にせず、レベルアップしていきたい」と、どん欲に言った。

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