【ボート】ダービー王・山田康二の新時代が到来

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 尼崎ボートで1日、山田康二(38)=佐賀・102期・A1=の優勝で幕を閉じた第73回SG・ボートレースダービー。紙面には書き切れなかった、最終日の様子をここに記したい。

 強烈な西日が差し込むピット内では、ファイナルバトルを見届けようと多くの選手が集結。山田の師匠・峰竜太(佐賀)と弟子の常住蓮(佐賀)は、2M手前でレースを見守った。山田が1周1Mを先頭で駆け抜けると峰は「やったぜ!」と大きくガッツポーズ。ゴールした山田にいち早く駆け寄り、熱い抱擁を交わした。

 さかのぼること2018年の12月。地元からつで行われたダイヤモンドカップで、山田はG1初制覇を成し遂げた。ピットで号泣して喜ぶ峰を前に「泣いている姿を見て冷静になった」と感涙のタイミングをなくした姿が印象に残っている。果たして、今回はどうか。

 「泣くんだろうな、と思っていたけど、緊張もなかったし、楽しめたのが涙につながらなかったのかな。峰さんを見て、また(涙は)引っ込んだと思います」と破顔一笑。「涙よりも、うれしさの方が勝ったのかな」と話す表情はとても穏やかだった。

 表彰式後の水神祭では峰と常住に加え、同じ佐賀の上野真之介と山田の同期・遠藤エミ(滋賀)も参加。そろって日が落ちた水面に次々と飛び込んだ。

 和気あいあいと勝利を喜んだ一同だが、何と獲得賞金ランクは1位が峰、2位は定松勇樹(佐賀)、3位に山田と佐賀勢が独占。「近年、佐賀支部は盛り上がっていますし、当然の結果という感じ」と仲間の躍進に胸を張った。

 昨年のダービーでは、後輩の末永和也(佐賀)が優勝。今年は4月に上野が福岡周年、宮地元輝(佐賀)は津G1を制し、7月には常住が児島G2で初優勝した。

 「もっと他にも強い選手がいっぱいいるので、何ならベスト6を固めてもいいくらいの感じ」と会見で語ったように、来年以降は、さらに佐賀勢がランキングを支配しそうな勢いがある。その包囲網を打破すべく、超一流レーサーたちの賞金争いは、さらに激しさを増してくるだろう。

 「流れを切らさないようにやっていきたい、というのもあるし、そこに追い付きたいっていう気持ちでやってきた」と先輩、後輩たちの活躍に肩を並べた新ダービー王。SG初制覇を糧に、ボート界の新時代を作り出してほしいものだ。(関西ボート担当・保田叔久)

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