【ボート】ベテランの岩崎芳美は50歳を過ぎてもまだまだ元気
「ボートレース記者コラム 仕事 賭け事 独り言」
“タッチ”でおなじみ?の岩崎良美ではなく、ボートレーサー・岩崎芳美とじっくり話をする機会があった。
これまでの成績を振り返ってみると、1992年の芦屋でデビュー。そこから着実に力をつけていき、1999年浜名湖で歓喜の初優勝。そして2002年徳山のG1・女子王座(現レディースチャンピオン)、2020年鳴門でのG2・レディースオールスターなど、通算24回も優勝を積み重ねてきた。SGにも3回出場。もう30年近く女子のトップ選手として活躍してきた。
来月には53歳を迎えるが、初めて取材をした14年前から全く変わっていないような気がしている。若さの秘訣(ひけつ)を聞いてみると「特に何もしていない」と照れ笑い。そして「レース場ではずっと集中しているけど、終わったらもうクタクタ。それに帰れば家のことで精いっぱい。娘が2人いるけど、下の子はちょうど中学3年生で受験なので、今年は特に大変」と話していた。
今期勝率は6・20をマーク。ボーダーが高かったので3期ぶりのA1復帰はならなかったが、高いレベルで安定したレースを見せている。「若い子にはたくさん刺激を受けている。レースの仕方、乗り方なんかを(平山)智加ちゃん、(平高)奈菜ちゃんはもちろんだけど、男子選手からもいろいろアドバイスをもらうようにしている」とニッコリ。すでに大ベテランの域に入ったが、一回りも二回りも若い選手の言葉に耳を傾けているという。何歳になっても謙虚に貪欲に取り組んでいる姿勢が、トップクラスの成績を残し続ける要因なのだろう。
長女の樫葉新心が2023年11月にデビュー。今年4月の鳴門で初1着の水神祭を挙げ、ボートレーサーとして一歩ずつ階段を上がっている。家での接し方は「レースのことを直接言いたいけど、そこは我慢してアドバイスは紙に書いて渡している」と意外にも気を使っているらしい。
最後に今後の目標、夢を聞くと「娘と一緒にプレミアムG1・レディースチャンピオンに出場すること。娘もそうだけど、私もいい成績を残さないとね。何年かかるか分からないけど、まだまだ頑張るよ」と目を輝かせていた。この雰囲気なら夢が現実になる日はそう遠くないかもしれない。(関東ボート担当・土屋 景)

