【競輪】ルーキーシリーズのより良い発展を願う

 「競輪記者コラム・仕事 賭け事 独り言」

 春は新生活の始まり。今年も競輪界には新しい風が吹く。125期71人、126期19人が、「ルーキーシリーズ2024」でデビューする。5月3日から5日の富山、同10日から12日の平塚、同24日から26日の函館、同31日から6月2日の松山と4開催実施される。

 ルーキーシリーズは2020年の春、男子117期、女子118期からスタート。日本競輪学校から日本競輪選手養成所に名称が変わり、科学的トレーニングにより、1年間養成所で鍛え上げた「脚力」、「顔」、「名前」をいち早く知ってもらうことを目的で新たに創設された開催だ。今年で4年目の実施。競輪ファン、関係者にもだいぶ浸透してきた。

 個人的には車券でがっつり勝負するというよりは新人選手の特徴を見極めて興味を持つ開催だと思う。

 走り方で気になる選手が見つかれば、プロフィルなどを見て師匠や練習仲間、スポーツ歴をチェックする。そんな楽しみ方がベターだ。

 参加する新人選手にもメリットが多い。新人はレースだけでなく、開催中の過ごし方をいち早く体験できる。

 前検日のあいさつに始まり、レースへの流れ、宿舎や居室での過ごし方、翌日のコメントの出し方など、男子の新人選手は、先輩男子選手と同時あっせんになるので、同県や同地区の先輩にいろいろ聞きながら対応できる。先輩レーサーたちも後輩たちに優しく接している場面を見かける。

 しかし、ガールズの場合は初開催の2020年から新人同士の参加だ。ガールズの新人選手同士だけでは、レース以外の流れがわからないのは当然だ。教えてくれる先輩がその場に存在しないのだから。毎年ルーキーシリーズを見ているが、新人ガールズ選手が検車場で右も左もわからず苦労している場面をよく見ている。

 この問題は男子A級1、2班4レース制、男子新人戦レース制にして、ガールズケイリン2レース制、ガールズ新人戦2レース制にすれば解決するはず。モーニング、デイ、ナイター、ミッドナイトと開催が増えたので12レース制でもレース数のパターンはいろいろある。

 来年以降はガールズケイリンの新人選手たちも先輩ガールズ選手と一緒の参加になり、養成所では教えてくれない「現場の過ごし方」を身をもって覚える機会を設けてほしい。

 誰だって新しい職場では経験があるはずだ。最初は何もできないが、先輩にいろいろ教えてもらうことで仕事を覚えていく。もちろん競輪選手も一緒。レースのことはレースでしか覚えることはできないが、レース以外のことは先輩に聞くしかない。だからこそルーキーシリーズには男子、ガールズと両方とも先輩選手との同時配分を願いたい。(関東競輪担当・松本 直)

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