【ボート】「最年少は山口剛」広島でこの図式が崩れるのはいつになるか

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 人事異動により、宮島ボート担当として当欄を書くのは今回が最後になる。2017年4月から7年間、地元勢にも素晴らしいものをたくさん見せてもらった。ただ残念ながら、若手による突き上げと、それによる支部全体の活性化は最後まで見られなかった。

 2月に行われたG1・中国地区選手権を優勝したのは、地元エースの山口剛(41)=広島・91期・A1。地元G1初制覇を喜ぶファンに満面の笑みを見せてはくれたが、優勝戦を振り返ると厳しい言葉ばかりが出てきた。

 「意識したのは白井(英治)さんだけ」

 「仕上げも失敗したし、1マーク初動で跳ねたターンも失敗」

 「レースとしては60点。もっと上のステージだったらと思うと…」

 ざっとまとめるとこんな感じ。言い方は悪いが、同じ優勝戦に乗っていた浜先真範(30)、大上卓人(33)、船岡洋一郎(37)の地元後輩3人は“眼中にない”と切って捨てられたことになる。山口にその意図はなかったとしても、3人はそう受け取って精進につなげなければいけないと思う。

 地元勢にも素晴らしいものを見せてくれたレーサーはいる。だが名前を挙げれば、西島義則(62)に辻栄蔵(48)、上平真二(50)、調整力で言えば谷勝幸(51)など。みんな山口より上の世代である。

 山口がSG初制覇を果たしたのが07年クラシック(平和島)。それ以来ずっと、広島では「最年少は山口剛」の図式が続いている。「あと2、3年くらいかかるかもしれないが、グランプリを宮島に持って帰りたい」と語った山口。その間にとは言わないが、山口が強いうちに下の世代の台頭を望みたいものだ。(宮島ボート担当・浅野将之)

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