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【ボート】コロナ禍で表現力がアップしたボートレーサー

 「ボートレース記者コラム・仕事 賭け事 独り言」

 新型コロナウイルスの影響で、取材の方法が様変わりした。ビッグレースではシビアな取材規制が敷かれており、ピットで選手に取材できる記者の人数は制限されている。そのため、記事作成の頼りはテレビ中継での勝利者インタビューや、ピット内のインタビュールームからカメラ中継される共同会見などになる。

 「SG・ボートレースメモリアル」(8月25~30日・下関)で、優勝戦に進出した選手のインタビューで、3号艇で出走した菊地孝平(41)=静岡・82期・A1=が秀逸なコメントを残した。菊地はボートレース界屈指のスタート巧者で知られるが、フライング1本持ちということで、勘のズレと慎重さがあった。その状況下を「ある程度、スリットラインとソーシャルディスタンスを取る必要がある」と絶妙な表現。思わず“うまい、座布団1枚”と叫びたい気分になった。

 ボートレースは無観客の中でも開催されてきたが、ファンと交流する機会はなくなってしまった。その中で選手にとっては、レースとともにインタビューはアピールができる重要な手段だ。またツイッター、インスタグラム、フェイスブックなどのSNS、Youtubeチャンネルを開設している選手が増えている。プライベート以外にもターンやペラ調整の実演、控室や宿舎などの舞台裏を公開するサイトもある。コロナ禍は選手からの発信力、表現力の精度を高めたといっていいだろう。

 筆者がコメント力の高さに注目している選手がいる。その選手名は高田明(たかだ・あきら、35)=佐賀・107期・A1。ピットで着ている“社長”と書かれたTシャツはショッピング番組のMCで有名になったジャパネットたかた前社長・高田明(たかた・あきら)氏にちなんだもの。これだけで“つかみはOK”だ。師匠は峰竜太(35)=佐賀・95期・A1。師匠同様に常に明朗快活で、前向きな姿勢を見せてくれる。

 9月2~6日の戸田出走時に取材をした。前検日には「(調整が)合えば爆発力が出そうな雰囲気」と見出しになるコメントを出した。その開催は優勝戦進出はならなかったが、言葉通りに上位級に仕上げた。まだSGには出場経験がない。ビッグレースでどんな競走、コメントを口にするか、楽しみにしている。

 文章で表現する者としては負けていられない。ファンが“応援してみたい”と思わせるコメントを引き出す力を磨いていきたい。(関東ボート担当・渡辺和明)

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