【競輪】引退した加藤慎平さんの第2の人生にも期待しています

加藤慎平(左)の引退セレモニーに駆けつけた後閑信一(右)
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 「競輪記者コラム・仕事 賭け事 独り言」

 脇本雄太時代の到来を決定づける大会となった第3回・ウィナーズカップ(3月21~24日・大垣)。初日に岐阜の名レーサー加藤慎平氏(40)の引退セレモニーが行われた。

 加藤氏とは記者デビューしてから現場で会うと親しくさせてもらうことが多かったので、ここからは普段通り慎平さんと表記させてもらいます。

 慎平さん引退の理由は「腰の痛み」。選手生活の晩年は、長時間直立していることがとても苦しそうだった。

 腰が痛い。練習ができない。成績が悪くなる。ファンの期待に応えることができなくなる。負のスパイラルに完全にはまってしまい、引退直前はレースに参加するだけになってしまい、大差でゴールすることもしばしばあった。

 しかし慎平さんの過去の記録(平塚GP優勝、G1・全日本選抜優勝)や、記憶に残る走りは、何も色あせることはないだろう。

 引退は悲しい出来事だが、うれしい話もひとつある。慎平さんのただ1人の弟子である不破将登(30)=岐阜・94期・S2=がG2初参戦となったウィナーズカップ最終日に1着を勝ち取った。不破は「今場所は慎平さんの引退セレモニーがあったし、なんとかいいレースをしたかった。最終日に1着を取れてうれしかった。ビッグレース初参戦はとても楽しかったし、また出たいと思うようになった」と慎平さんの引退をきっかけに気合が入りやる気が増していた。慎平さんとビッグレースで走るという夢はかなわなかったが、慎平さんの競輪へかける意気込みを引き継いだ不破の今後にも注目していきたい。

 第2の人生については「お世話になった競輪界に恩返しをしていきたい。20年の選手生活で感じたことを発信していければ」と語った。

 今はSNS全盛の時代。しかし10年前は慎平さんの書くブログが競輪ファンにとって1番の情報だった。輪界NO1選手になった脇本雄太も、慎平さんの下で練習した時期もあり、練習後、ゲームを一緒にしているところが度々ブログに登場していたことを思い出す。

 書くこと、話すことで人を引きつけられる慎平さん。セカンドキャリアーでも活躍することは間違いないはずだ。(関東競輪担当・松本 直)

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