【ボート】2018年は119期がアツい “歴女”西橋奈未も気合

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 今年の2月現在、1587名の選手が在籍するボートレース。16年11月のデビューから、3期目を迎えた119期の27名は、レースで数々の経験を積み、時には試練を乗り越えながら、着実に成長を遂げている。

 男子では、全国屈指の強豪レーサーが君臨する大阪支部で、中村魁生(大阪)がメキメキと頭角を現している。地元住之江で開催された、正月レースの全大阪王将戦は、エース機の10号機を操り、強敵を次々と撃破。デビュー初優出を成し遂げ、結果は6着ながら、地元ファンに確かな存在感を見せつけた。

 女子では、土屋南(岡山)がスレンダーなルックスと、男子顔負けのレースで人気急上昇。びわこボートで開催されるG2・レディースオールスター(3月6~11日)ではファン投票41位で初出場を決めている。

 彼らの活躍は、同期のライバルにも刺激を与えている。三国ボートの2018年フレッシュルーキーに選出された西橋奈未(21)=福井・B1=は「(中村)魁生はうまいな~と思うので、レースをじっくり見るようにしていている。(土屋)南がオールスターに選ばれて、最初は悔しかったけど、グレードレースに出られるので今はがんばれ!という感じです。私も、来年は絶対オールスターに入るので大丈夫」と気合をみなぎらせている。

 普段の生活では、「幕末の時代が好きで、春には(北海道の)五稜郭に行きたい」と明治新政府に最後まで抵抗した、旧幕府軍の城郭行きを熱望する21歳の“歴女”。だが、レースではシャープな旋回力を発揮し、通算の1着の回数は119期ではトップ。2018年前期適用勝率は3・58と、土屋に続く成績を残している。

 水神祭は昨年の4月、ヴィーナスシリーズ(からつ)で16年11月のデビュー以来、64走目で達成。3連単の配当は、32万6870円と、ド派手な祝砲を放った。「その直前に、松田祐季(福井)さんに弟子入りをしましたが、入ってすぐに結果を出せて良かった」と初々しい笑顔を輝かせる。「ちゃんとした走りを見せないと(自分が)ダメになる。レースを見てくれる人がいると違いますね」とG1ウイナーの頼もしい師匠の存在が、彼女の成長を、しっかりと支えている。

 「メンタルの面も大きく変わって、水神祭からなんとなく、着の取り方も分かってきた。力を入れ過ぎると、思い通りにいかないことが多いので、楽しんで乗る方がいい着が取れる。気負い過ぎることなく、自然体の方がいいのかな」とマイペースな姿勢も、彼女の魅力のひとつ。それでも「上のランクの選手と戦わないと、自分もうまくなれないと思う。一走一走、大事に走りたい」と、さらなるレベルアップに向き合う構えだ。

 「正月に、A級に上がると宣言したので、今年中に昇級しないとカッコ悪い。予選突破や優出もしたいですね」と選手としての夢は大きく広がっている。次世代を担う、若武者たちの好レースは、今後もボートレース界を盛り上げそうだ。(関西ボートレース担当・保田叔久)

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