【ボート】戸田のエンジンは上位きっ抗 前回44号機のような“絶対エース”出現せず

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 ボートレース戸田のエンジン交換時期は7月。ボートレース戸田の場内には6月で役目を終えた“怪物エンジン”44号機が展示されている。14回優出して優勝8回。選手間でも「一度は乗ってみたい」と言わせ、全国的にも有名になったエンジンは殿堂入りを果たした。

 7月1日に使用開始された新エンジンは、ここまで6節を終えた。機力差はすでに表れているが、上位エンジンはきっ抗しており、前回の44号機のような“絶対エース”は出現していない感じだ。 実績では2回優出して2回とも優勝の12号機、2連対率トップの9号機だ。12号機は初下ろしで黒柳浩孝(愛知)、9号機は佐藤大騎(大阪)をデビュー初優勝に導いた。9、12号機ともに出足型で、ターン後の加速感が特徴だ。戸田で最も必要と言われる伸びは目立たない。

 伸び型のエンジンなら47、16、41号機あたり。47号機は7月22~25日の開催で有賀達也が抜群のパワーを見せて通算2回目の優勝を果たした。直前節8月11日~16日のお盆開催では優勝した金田諭の16号機、優勝戦1号艇だった須藤博倫の41号機で“2強”を形成した。ともに行き足から伸びがパワフルで、16号機はターン後も強力だった。

 ほかでは34、37、22号機が評価が高い。いずれも2、3着にもってこいの感じだ。37号機は出足、回り足、34号機は伸びがいい。22号機は乗り手に恵まれていない印象で、機歴はさほどではないが、行き足から伸びがいい。穴党にはおすすめだ。

 前年度のエンジンでは44号機をめぐって、誰が打ち破るのか、という構図ができていた。今年度の戸田は傑出したエンジンはなく、上位は混戦の状態だ。それなら選手の腕のみせどころとなる。それぞれ特徴が異なるエンジンをいかに乗りこなすか、仕上げるか。見応えある攻防が展開されている。インが絶対ではなく、舟券的にも面白い戸田ボート。現行エンジンの行方にもぜひ注目していきたい。(関東ボート担当・渡辺和明)

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