木村紗友希 新米ママさんは編み物で気分転換
【第23回】木村紗友希(35)=静岡・95期=
昨年7月に女の子を出産した木村。長期の産休から復帰して「自分の子離れの方が大変でした」とママさんレーサーとして新たな戦いが始まった。
復帰して宿舎で始めたのが編み物。「単純に細かい作業が好きだったし、岩崎(芳美)さんとかが得意で教えてもらってます」。やりだせばしっかりと突き詰めて行くタイプの彼女。「編み方を忘れないように一式をそろえて宿舎に持ち込もうと思っている」と、なぜか気合を見せていた。
レースの結果次第では平常心でいるのも難しい勝負の世界。レース後、宿舎まで引きずる選手も多い。「レース場は生きていくためのすべ。それだけにオンとオフの切り替えのことばかり考えていると、頭がカチカチになっていく。そんな時に編み物を始めたら案外リラックスができました。レースでボロボロになった時、せめて編み物で自分を褒めてテンションを上げています。自画自賛していると気持ち良く朝も起きられるようになりました」と心のリセットに一役買っているようだ。
やればやるほどハマっていくのが木村。「本と一緒のものは作りたくないので、できるようになったら、いろいろとアレンジしていきたい。目標は旦那にセーターとかの大作を作り上げたい」と目を輝かせた。5月の鳴門で産休から復帰。7月の宮島ヴィーナスシリーズではデビュー通算200勝も達成。完全復活も近い新米ママさんレーサーの今後の活躍に期待したい。(安藤浩貴)