「ボートレースクラシック・ＳＧ」（１７日開幕、尼崎）

　殻を破った。昨年暮れにＳＧグランプリシリーズを制した平本が年明けから絶好調だ。すでに２月東海地区選、３月とこなめ周年と２つのＧ１タイトルを手にしている。

　勝ち方は、いずれも劇的だ。グランプリシリーズ優勝戦では５カドからのまくりで瓜生正義の６年連続ＳＧ制覇の夢を打ち破った。東海地区選は今坂勝広との激しい競り合いを制して優勝。そして地元のとこなめ周年は予選トップ通過、優勝戦１号艇で逃げ切りＶと“王道”で念願のタイトルを手中にした。ただの勢いだけではない、今や風格さえ漂わせている。

　ＳＧウイナーとして迎えるクラシック。それでも、あくまで“グランプリの前座”を制しただけ、という意識がある。今回は、初めてＳＧでのドリームメンバーにも選出された。「ずっと調子がいい。自信をもっていける」。“本物のＳＧ覇者”を目指して、平本が決戦の地へ向かう。

（渡辺和明）