【児島G1コラム】低調機も巧みに乗りこなす 丸岡正典は今も昔も脱力系

 丸岡正典は若い頃から全く雰囲気が変わらない。SGで優勝してもそのまんま。初めてグランプリに出場した時も、普段通りに過ごしていた。私に接する態度も同じ。ふわぁ~っとした脱力系で、ピリピリしたところを見たことがない。意識的にそうしているのか、天然なのか分からないが、肩の力の抜け具合がちょうどいい。何でも前のめりになって空回りする私はうらやましく思う。

 機力差の激しい今節だが、丸岡は低調機を引きながら頑張っている。31号機はこれまで大幅な部品交換が行われ、優出できたのは8月の秦英悟だけ。それも、かなり苦労してギリギリ間に合った感じだった。このエンジンでG1を戦うのは相当厳しいと思ったが、2日目を終えて4、2、2着。

 2日目6Rは桐生順平にコンマ01のSでまくられてインからの2着だが、道中の足色は良かった。整備室からゆっくりした動作で出てきた丸岡を待ち受け、質問攻めにすると「何言うとるか聞こえへんねん」とフェースシールドをつけてまくしたてる私に、ゆったりとした声で対応。「エンジンは動いてるよ。展示タイムも出てるし、乗りやすい」と答えてくれた。

 だが、今節前検日、面白い場面を見た。S練習を終えて後輩の井上忠政と談笑していた丸岡が、初日の出番が1Rと知った途端にひょう変。「間に合わへんやん!!エンジン格納したわ」と珍しく動揺。井上の冷静なひと言が笑えた。「丸岡さん、今日一、でかい声でましたね」。私も「ちゃんとお腹から声出るんじゃん」と突っ込んでしまった。もしかしてだけど、脱力系は演技?だとしたらうまくコントロールできている。私も脱力系のしゃべり方にしたら、カッカせずにいられるかな。ちょっと試してみよう。

 9R 冷静に展開を見据える丸岡の全速差し。⑤①、⑤②流し。

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