【児島SGコラム】黒明予想も本命は前本だが、相手筆頭にはまくり差す白井を指名

 「黒明良光の弾丸ショット」

 今節は峰竜太と菊地孝平が好素性機を引き当て、3日目までは峰の優勝ペース。予選序盤は着を取れずにいた菊地だが、余力はあった。ここ一番で仕上げてくると見ていたが、やはり準優で決めてきた。

 5日目は9Rまで逃げが続き、準優も逃げが当たり前と思われたが、誰も逃げられなかった。

 10Rの菊地のカドまくりは想定内。今節の走りを見ていたら、高野哲史の逃げもあると見ていたが、菊地の足とS力が勝っていた。

 だが、菊地でなければ高野は逃げていただろう。いいエンジンを引いたわけではないのに、SGで準優の1号艇を勝ち取る力をつけたのだ。敗れはしたが、今後の自信になるはずだ。見る度にうまくなっているし、A1の中でもちょっと上のクラスになった。

 2着に粘った松井繁もさすがだ。予選では無理な走りはせず、成績をまとめて優勝戦へ勝ち進んだ。大阪支部では秦英悟が成長し、SGでも見劣りしない走りをしたが、今も松井がこの位置にいることがすごい。

 データ的に見て、11Rには穴的要素があった。峰のSタイミングはそろっているが、今節は発着順がずっと悪かった。危ないのはこんな時だ。加えて、準優日の3Rあたりに試運転に出て転覆していた。足落ちもあっただろうし、前本泰和に速いSを来られ、構えられていた分、自分のターンができなかった。

 前本のエンジンは中間整備で上向いており、前節の池田真治の時からずっと展示タイムが良かった。茅原悠紀のように伸びがないエンジンはどうしようもないが、伸びがあるエンジンなら出足をこさせることができる。今節の前本は前付けに行かず、1走目はカドまくりで1着。5コースからまくり差しで2着というレースもあった。その1走、1走が最終的に優勝戦の1号艇につながった。

 12Rは湯川浩司の前付けで本番の進入は1236・45。練習で突っ張った長田頼宗は本番では引いてしまい6コース。この辺りが湯川との経験値の差だ。カドになった上野真之介がコンマ01のSを放ち、インの白井英治は先に回るので精いっぱい。差したあとの足は上野よりも湯川がすごかった。4日目後半に新ペラに交換され、足も良くなっている。グラチャンV3の実績を持つ湯川が予選18位から優勝戦進出。4日目の新ペラ交換がいい方向に出た。

 優勝戦は6号艇の松井がどう動くかがカギ。進入はオールスローの枠なり、松井を入れての1236・45。あるいは枠なりの3対3と3パターンが考えられる。それによって組み立てが変わる。優勝戦メンバーのSG優勝は松井12回。菊地と峰が5回、湯川は4回、白井が2回。対して前本はグランプリシリーズの優勝1回のみ。

 だが、かつての一般戦の鬼も、今やSGに入っても引けを取らない存在。年を取るごとに強くなっている。前本の優勝回数は通算で126回。選手にとってそれは勲章だ。ここ一番勝ち方を知っており、優勝慣れしている。SGに入ってもそれは変わらない。

 どんな進入になろうと前本の逃げが本線。2コースの菊地に差しのイメージはないが、Sを決めて外を止める。必然的に3コースの湯川はツケマイとなり、カドから白井がまくり差しに入る。よって予想は14流し。

 穴はどこからでも狙えるが、白井のまくり差しを推奨。足落ちしていても、舟券に絡むために走るのが峰だ。最後に峰の腕を見せてもらおう。穴は45流し。優勝戦は36歳の峰、51歳の松井の他は40歳代。若手も力をつけてはいるが、まだまだ経験値がものを言う。最後にそれぞれの引き出しから一番いいものを繰り出して、SGの優勝戦にふさわしいレースを見せてくれるだろう。(本紙評論家)

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