【競輪】豊橋ア技協で脇本勇希がG3初優勝 単騎で9番手ながらもまくってVゴール
「愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会協賛競輪・G3」(19日、豊橋)
12Rで決勝戦が行われ、単騎で臨んだ脇本勇希(26)=福井・115期・S1=が最終ホーム9番手からまくって1着。2019年7月のデビューから6年3カ月でうれしいG3初優勝を飾った。中部3番手回りから伸びた笠松信幸(愛知)が2着、同番手の纐纈洸翔(愛知)は脇本に合わせてまくったが3着だった。
ヒーローはいい表情で表彰式へ。「自力で(S級)優勝ができたのは初めて。うれしいです」と笑顔で元スピードスケート選手で金メダリストの高木菜那さんと記念撮影に応じていた。
レースでの脇本は単騎で9番手。「中団に入るよりは…」と周回中は最後方を選択した。赤板過ぎから動きが激しくなり、正攻法の志田龍星(岐阜)と6番手から仕掛けた吉田有希(茨城)で主導権争いに。「吉田君が出切ればまずいと思いましたが、志田さんが突っ張ったので、タイミングを見て仕掛けました」。思惑通りの展開に脇本の豪脚が火を噴く。最終ホームから猛然とまくり上げると、吉田に踏み勝った中部カルテットの番手から纐纈がまくる。脇本は纐纈を締め込む形になりつつも、まくり切ってVゴールを駆け抜けた。
兄でGPV1、G1V10の脇本雄太(福井)も豊橋でG3初優勝(2010年8月の記念)を飾っている。「兄は深谷(知広)さんの番手にハマって勝ちましたからね。(自力で勝った)僕が上です」と笑う。ただ、今場所は反省点があるようで「準決は自分だけで、近畿で決められなかったし、決勝は単騎でたまたま優勝できただけ。警戒されていませんでしたから。次は力でねじ伏せて優勝できるようにしたいです」と語る。今年はG1に出場しないが、この優勝で来年のG1・競輪祭(小倉)出場権を手にできた。「G1でもっと頑張ります」。偉大な兄に近づく…いや追い越すために、勇希はさらなるパワーとスピードアップを目指してトレーニングに励む。




